【将棋ニュース】約50年ぶりの「合わせて全冠」決戦|将棋情報局

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【将棋ニュース】約50年ぶりの「合わせて全冠」決戦

第19回朝日杯オープン将棋選手権決勝は、藤井聡太竜王・名人VS伊藤匠二冠という最注目カードとなり、藤井竜王・名人が勝って朝日杯5度目の優勝を果たしました。

限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから タイトル全八冠のうち六冠を持つ竜王・名人と、二冠の対戦はまさしく頂上決戦といったところですが、過去のトーナメント棋戦で、決勝に時のタイトルが全部集まったケースはどれほどあったのでしょうか。
全タイトル独占経験のある升田幸三実力制第四代名人、大山康晴十五世名人、羽生善治九段、藤井竜王・名人はいずれも全冠独占時に一般棋戦優勝の経験もありますが、このケースを除外して考えるとどうか。

調べてみると過去に3回の例がありました。
  • 1954年度 第4回NHK杯将棋トーナメント 大山康晴名人(王将)―塚田正夫九段。
  • 1970年度 第20回NHK杯将棋トーナメント 大山康晴名人(王位・王将)―中原誠十段(棋聖)
  • 1977年度 第27回NHK杯将棋トーナメント 中原誠名人(十段・王将・王位・棋聖)―加藤一二三棋王

1954年度の将棋界は大山康晴十五世名人の第一次黄金期真っ只中にただ1人対抗したといえるのが塚田正夫名誉十段でした。
九段戦では挑戦者の松田茂役九段(当時は八段)を3勝0敗で破ると、その後の名人九段戦(当時の九段戦は時の名人に出場権がなく、九段戦優勝者と名人による五番勝負で、全日本選手権者を決めるという形式です)では大山十五世名人を3勝2敗で破っています。もっとも、大山も名人九段戦の直後にNHK杯の決勝で塚田を破り、借りを返しました。

1970年度は大山十五世名人が五冠復帰を果たした年ですが、その後に中原十六世名人が十段、棋聖を相次いで奪取し、大山時代から中原時代へ移ろうとしていた過渡期に当たります。
もっとも、棋聖を奪われた直後の王将戦七番勝負では4勝3敗で中原を下し、NHK杯決勝でもやはり中原を破り、まだまだ王者の地位は譲りませんでした。本格的に中原時代へと移ったといえるのは、その2年後に中原が大山から名人を奪って以降でしょう。

1977年度はまさに中原1強と呼べる時代です。保持していた四冠を全て防衛し、棋聖を大山から奪って史上2人目の五冠となりました。
その勢いをかって棋王戦で全六冠制覇へ挑むのですが、加藤に敗れて全冠独占はなりませんでした。
それでも棋王戦の敗退直後(わずか3日後です)に、NHK杯決勝で加藤を破り、自身2度目となるNHK戦優勝を果たしました。

今回の藤井―伊藤戦はトーナメント棋戦においてほぼ50年ぶりに頂上決戦が実現したといえますが、過去の3例と違うのは、全棋士参加棋戦での実現ということです。
NHK杯が全棋士参加棋戦となったのは1981年度の第31回からで、それ以前は選抜棋戦でした。

まもなく年度変わりとなりますが、新年度でも藤井・伊藤時代が続くのか、新たな挑戦者が現れるのか、注目です。

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