【発売前レビュー】「次の一手」で学ぶ右四間飛車のS級手筋|将棋情報局

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【発売前レビュー】「次の一手」で学ぶ右四間飛車のS級手筋

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はじめに

今回は、2026年2月24日に発売される、『「次の一手」で学ぶ右四間飛車のS級手筋』のレビューを書かせていただきます。



本書の著者は、人気YouTuberのそらさん(チャンネル名:将棋実況そらhttps://www.youtube.com/@sora-kakukoukan)です。
そらさんと言えば、右四間飛車のスペシャリストで、将棋ウォーズではなんと七段の強豪です。

同じく、そらさんの著書で、『右四間飛車なら何でもできる』という棋書が2025年6月に出版されています。

『右四間飛車なら何でもできる』は戦法書となっていて、今回出版される本書『「次の一手」で学ぶ右四間飛車のS級手筋』は次の一手形式の問題集となっています。

戦法書を読み進めるのが大変という方は、本書『「次の一手」で学ぶ右四間飛車のS級手筋』の問題を解くことで、エッセンスを習得することができます。

ちなみに、このレビューを執筆している私も、右四間飛車をよく指します(アマチュア三段ほどの棋力)。そらさんのチャンネルもよく観させていただいています。

右四間飛車の仕掛け方を整理できる

右四間飛車は、強烈な攻めを特徴とする戦法です。さらに覚えやすい戦法でもあり、ネット将棋でたくさん指されます。そのため、逆に相手は十分な対策を立てていることが多いです。私の将棋仲間でも「右四間はむしろやられるとありがたい」とおっしゃっている方がいました。

「右四間飛車で、ある程度まで段級位は上がったけれど、伸び悩んでいる」
そんな声もよく聞きます。私自身もそうでした。

右四間飛車の仕掛けは単調なようで、相手の形に合わせて、仕掛け方を微妙に変えなければいけません。「この形にはこの仕掛け方」「あの形には別の仕掛け方」と局面を整理する必要があります。



本書では、相手の形に合わせてどのように仕掛けるのが最適か、次の一手問題形式で出題されます。自分なりに出した答えと解答を比較し、さらに解説を読むことによって、なぜその仕掛け方が最適なのか理解できるようになっています。

また、あえて、なぜこの仕掛けではうまくいかないのか考えさせる問題も入っています。この問題集を繰り返し解くことによって、局面を整理し、実戦で最善手が指せるようになるはずです。

さまざまな戦型に対応している

本書は、右四間飛車のあらゆる戦型に対応しています。
対振り飛車では「対四間飛車」「対三間飛車」「対向かい飛車」「対中飛車」が、相居飛車では「対雁木」「対矢倉」「角換わり」の問題が掲載されています。


また、実戦でよく出現する局面の問題ばかりです。例えば、「対四間飛車」ですと、標準的な形はもちろん、「△3二金型」や「△3五歩型」など、相手が対策してきた場合に、どうやって仕掛けていくかが解説されています。「四間飛車側から最速で△4五歩と仕掛けてくる」場合の指し方なども紹介されていて、網羅的に色んな形を取り扱ってくれています。

なお、「対四間飛車」「対三間飛車」「対向かい飛車」では右四間飛車側はエルモ囲いを採用しています。

「対中飛車」の章は、先日出版された著書『右四間飛車なら何でもできる』でも扱っていましたが、特徴的な戦い方が解説されています。この戦い方は、中飛車党の人はびっくりするんじゃないでしょうか。問題54の手筋はとても面白いです。

「対雁木」「対矢倉」では、カニ囲いを変形した、7八金・7九玉・6八銀・5九金型の囲いでの戦い方が解説されています(左美濃でもよく、一長一短とのこと)。「対雁木」「対矢倉」では単に4筋から仕掛けるだけでなく、1筋や3筋の歩をタイミングよく突く必要があることがわかります。

「角換わり」は主に▲4六角を設置する形が紹介されています。角が左右に効いて攻撃的な布陣です。

各戦型合わせて、全部で100題の問題数となっています。

問題の難易度(推定選択率)が設定されている

本書は、各問題に、五段階の難易度(推定選択率)を設定するという試みがされています。推定選択率とは、将棋AIが手を読む際にどの手から考え始めるべきかを示す指標で、人間の第一感に近いものとのことです。

たしかに、「対中飛車」の章で出てくる妙手は推定選択率0.1%(!)の最難関の問題と設定されています。



一方で、▲2五桂と桂馬を角に当てて跳ねる、右四間飛車党では当たり前の手も推定選択率は低くなっていて、もしかしたら、右四間飛車党が当たり前と思うだけで、右四間飛車を指さない人からすると意外な手なのかもしれません。

この難易度をひとつのヒントにして、推定選択率が高ければ、意外な手が解答かもと推測しながら解き進めるのも楽しいと思います。

対象棋力は幅広い

本書は、右四間飛車の基本から応用まで幅広く扱っているので、対象となる読者の棋力も、級位者から有段者まで幅広く対応しています。

級位者の方も十分解ける難易度になっています。まずは、ご自身の実戦でよく出る形から繰り返し解いていけばいいと思います。

ちなみに、右四間飛車をよく指す私も、知らなかった手筋はいっぱいありました。伸び悩んでいる右四間飛車党の方も、本書を読むことで、さらにもう一段階成長できると思います。

厳選された問題集なので、無駄に思える問題は見当たりません。最終的には全問暗記するまでやった方がいいでしょう。

さいごに

受験勉強でも、先にテストを受けてから、苦手なところを復習するのが効率的な勉強法と言われることもあります。まずは、本書『「次の一手」で学ぶ右四間飛車のS級手筋』を解いてから、苦手な箇所を、先日出版された戦法書『右四間飛車なら何でもできる』で読み直す、というのもいいやり方かもしれません。

右四間飛車党として、自信を持ってオススメできる棋書ですので、是非購入していただいて、得意戦法に磨きをかけていただければと思います。 限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから
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