2025.12.15
藤井聡太竜王・名人が今年ハマった「バイブコーディング」とは?
「バイブコーディング」についてやねうらおさんに聞いてみた
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2025年12月14日、SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2025が行われました。
このイベント内で恒例となっているのが参加棋士によるトークショー。
今回、藤井聡太竜王・名人のある回答が大きな話題になりました。
「今年ハマったものは?」という質問に藤井竜王・名人は「バイブコーディング」と答えたのです。
聞き慣れない言葉に、会場は「?」に包まれました。その後、早口でバイブコーディングについて語る藤井竜王・名人に、会場全員が置いていかれたのでした。
・・・・・・バイブコーディングって何?
将棋情報局では早速、この謎のワードについて、将棋ソフト「やねうら王」の開発者であるやねうらおさんにインタビューしました。
それでは、どうぞ。
==================
――まず、バイブコーディングとは何かについて教えてください。
「現在、ChatGPTやGemini ProといったAIを使っている方は多いと思います。そういったAIと対話するメッセージをプロンプトと言いますが、このプロンプトだけでプログラムを書くことをバイブコーディングと言います。例えば『ブラウザで動くテトリスのゲームを作ってください』という指示を出すと、それなりに動くものが出てきます」
――そんなことができるんですか。
「はい。自分でプログラムを書けない人でも可能です。AIのバージョンが日々更新されていて、最近はオセロのような比較的シンプルなゲームであれば一回のやり取りでできるようになりつつあります」
――ひえー。すごいです。
「ただ、問題は出てきたプログラムが自分の思ったものと違っていた時です。プログラマーであればコードが理解できるため、ここのコードのここがおかしいから修正してください、という指示が出せます。一方、プログラムの知識がない場合、こういうエラーが画面に表示されたから修正してくださいという曖昧な指示になりがちです。これでは、思ったように直らないことも多くなります。また、曖昧に指示を出すとAIはプログラム全体を直してきます。本当は問題のある箇所だけ直してほしいんですが、何百行というコードを上から丸ごと直してくるので別の箇所が新たなエラーの原因となることも少なくありません。バイブコーディングは簡単なプログラムであればすぐに書いてくれるメリットがありますが、複雑なものを作ろうとすると、プログラムの知識が全くない状態では完成させるのが難しい、という面があります」
――なるほど、よくわかりました。そうなると、藤井聡太竜王・名人の発言はどのように解釈すればいいでしょうか?
「実は、今回の発言の前にも藤井竜王・名人がバイブコーディングのようなことをされているという話はありました。今年の9月のインタビューで答えていて、将棋AIの開発者コミュニティで大きな話題になっていました。その時は『スマートフォンから自宅のパソコンで動いているエンジンで検討ができるようなものを作った』とおっしゃっていて、これが実際にできるのかということを検証している将棋AI開発者もいました。藤井竜王・名人がいつ頃このツールを作ったのかわからないのですが、少なくとも今年の春や夏ごろに作ったとしたら、その当時のAIだとバイブコーディングで一発でプログラムを書いてくれた可能性はかなり低いと思います」
――ではどうやって作ったのでしょう?
「藤井竜王・名人は、ご自分ではプログラム書けないと言いながらも、例えばうまくモジュールと呼ばれる機能単位でプログラムを分割して、機能ごとに完成まで持って行って、その機能を組み合わせて成果物を得るというような、そういう作り方をされていたのではないかと思います。あくまで想像ですが」
――プログラムが書けないまでも理解はしている、という感じでしょうか。
「そうですね。例えば、バイブコーディングをするときに『こういうことがしたいから作って』という曖昧な指示では、いい感じの提案は返ってこないんです。もう少し技術的な部分に踏み込んで、こういう機能を使ってこれを作ってくださいという具体性が必要です。AIとの対話を何度も繰り返すことを、俗に「壁打ち」と呼びますが、壁打ちを繰り返すことで的確な指示を出すことができます。藤井竜王・名人もご自分の目的とするものを作るために壁打ちはかなりされたんじゃないかと思います。そして、壁打ちを繰り返すうちに、プログラムの中身を理解していったんだろうと思っています。もともとIT系の素養がある方なので、どんどん吸収して学習されたんじゃないでしょうか」
――なるほど。ありがとうございます。藤井竜王・名人がバイブコーディングにハマったという話もわかる気がします。AIとの対話を続けているうちに知識がついて、最終的に自分の求めていたものができあがるのは達成感がありそうです。
「そうですね。私はプログラマーですが、藤井竜王・名人の追体験をして、バイブコーディングだけで、藤井竜王・名人と同じものが作れるか、というチャレンジをしてみたいと思っています」
――それは面白そうです。実証実験、ぜひやってください。本日はありがとうございました。
「ありがとうございました」
<インタビューのまとめ>

初手、お茶。 限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから
2025年12月14日、SUNTORY将棋オールスター東西対抗戦2025が行われました。
このイベント内で恒例となっているのが参加棋士によるトークショー。
今回、藤井聡太竜王・名人のある回答が大きな話題になりました。
「今年ハマったものは?」という質問に藤井竜王・名人は「バイブコーディング」と答えたのです。
聞き慣れない言葉に、会場は「?」に包まれました。その後、早口でバイブコーディングについて語る藤井竜王・名人に、会場全員が置いていかれたのでした。
・・・・・・バイブコーディングって何?
将棋情報局では早速、この謎のワードについて、将棋ソフト「やねうら王」の開発者であるやねうらおさんにインタビューしました。
それでは、どうぞ。
==================
――まず、バイブコーディングとは何かについて教えてください。
「現在、ChatGPTやGemini ProといったAIを使っている方は多いと思います。そういったAIと対話するメッセージをプロンプトと言いますが、このプロンプトだけでプログラムを書くことをバイブコーディングと言います。例えば『ブラウザで動くテトリスのゲームを作ってください』という指示を出すと、それなりに動くものが出てきます」
――そんなことができるんですか。
「はい。自分でプログラムを書けない人でも可能です。AIのバージョンが日々更新されていて、最近はオセロのような比較的シンプルなゲームであれば一回のやり取りでできるようになりつつあります」
――ひえー。すごいです。
「ただ、問題は出てきたプログラムが自分の思ったものと違っていた時です。プログラマーであればコードが理解できるため、ここのコードのここがおかしいから修正してください、という指示が出せます。一方、プログラムの知識がない場合、こういうエラーが画面に表示されたから修正してくださいという曖昧な指示になりがちです。これでは、思ったように直らないことも多くなります。また、曖昧に指示を出すとAIはプログラム全体を直してきます。本当は問題のある箇所だけ直してほしいんですが、何百行というコードを上から丸ごと直してくるので別の箇所が新たなエラーの原因となることも少なくありません。バイブコーディングは簡単なプログラムであればすぐに書いてくれるメリットがありますが、複雑なものを作ろうとすると、プログラムの知識が全くない状態では完成させるのが難しい、という面があります」
――なるほど、よくわかりました。そうなると、藤井聡太竜王・名人の発言はどのように解釈すればいいでしょうか?
「実は、今回の発言の前にも藤井竜王・名人がバイブコーディングのようなことをされているという話はありました。今年の9月のインタビューで答えていて、将棋AIの開発者コミュニティで大きな話題になっていました。その時は『スマートフォンから自宅のパソコンで動いているエンジンで検討ができるようなものを作った』とおっしゃっていて、これが実際にできるのかということを検証している将棋AI開発者もいました。藤井竜王・名人がいつ頃このツールを作ったのかわからないのですが、少なくとも今年の春や夏ごろに作ったとしたら、その当時のAIだとバイブコーディングで一発でプログラムを書いてくれた可能性はかなり低いと思います」
――ではどうやって作ったのでしょう?
「藤井竜王・名人は、ご自分ではプログラム書けないと言いながらも、例えばうまくモジュールと呼ばれる機能単位でプログラムを分割して、機能ごとに完成まで持って行って、その機能を組み合わせて成果物を得るというような、そういう作り方をされていたのではないかと思います。あくまで想像ですが」
――プログラムが書けないまでも理解はしている、という感じでしょうか。
「そうですね。例えば、バイブコーディングをするときに『こういうことがしたいから作って』という曖昧な指示では、いい感じの提案は返ってこないんです。もう少し技術的な部分に踏み込んで、こういう機能を使ってこれを作ってくださいという具体性が必要です。AIとの対話を何度も繰り返すことを、俗に「壁打ち」と呼びますが、壁打ちを繰り返すことで的確な指示を出すことができます。藤井竜王・名人もご自分の目的とするものを作るために壁打ちはかなりされたんじゃないかと思います。そして、壁打ちを繰り返すうちに、プログラムの中身を理解していったんだろうと思っています。もともとIT系の素養がある方なので、どんどん吸収して学習されたんじゃないでしょうか」
――なるほど。ありがとうございます。藤井竜王・名人がバイブコーディングにハマったという話もわかる気がします。AIとの対話を続けているうちに知識がついて、最終的に自分の求めていたものができあがるのは達成感がありそうです。
「そうですね。私はプログラマーですが、藤井竜王・名人の追体験をして、バイブコーディングだけで、藤井竜王・名人と同じものが作れるか、というチャレンジをしてみたいと思っています」
――それは面白そうです。実証実験、ぜひやってください。本日はありがとうございました。
「ありがとうございました」
<インタビューのまとめ>
・バイブコーディングとはAIにプロンプトだけでプログラムを書かせること。
・バイブコーディングの精度は日々上がっているが、プログラムの知識がないと完成まで至るのは難しい。
・藤井竜王・名人がバイブコーディングでスマートフォンと自宅PCとつなぐツールを作ったのは将棋ソフト開発者の間で話題になっていた。
・藤井竜王・名人は「プログラムは書けない」と語っているが、持ち前のITスキルと学習能力で壁打ちしているうちにプログラムを理解したのではないか。
・バイブコーディングの精度は日々上がっているが、プログラムの知識がないと完成まで至るのは難しい。
・藤井竜王・名人がバイブコーディングでスマートフォンと自宅PCとつなぐツールを作ったのは将棋ソフト開発者の間で話題になっていた。
・藤井竜王・名人は「プログラムは書けない」と語っているが、持ち前のITスキルと学習能力で壁打ちしているうちにプログラムを理解したのではないか。
初手、お茶。 限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから
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