『藤井聡太の振り飛車破り』棋書アンバサダーによるレビュー  たろいも様|将棋情報局

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『藤井聡太の振り飛車破り』棋書アンバサダーによるレビュー  たろいも様

『藤井聡太の振り飛車破り』の内容を紹介します!

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このたび予約を開始しました1月刊行予定の『藤井聡太の振り飛車破り』。

いったいどんな内容なのか、気になっている方も多いかと思います。

そこで、これまで何度もマイナビ出版の書籍のレビューを書いてくださっている「永世棋書アンバサダー」のたろいも様に、本書の紹介をしていただきたいと思います。

それでは、どうぞ!

はじめに

皆さんこんにちは、たろいもと申します。今回、マイナビ出版さまから、新刊『藤井聡太の振り飛車破り』のレビュー記事を書かせていただく機会をいただきました。よろしくお願いいたします。

私は、現在、将棋ウォーズで三段で指しています。達成率は20%未満になることもしばしばですので、アマチュア二~三段くらいの棋力と考えていただければと思います。

棋書がとても好きで、棋書の収集をしています。積読も多いですが、棋書に関わる作業ができてとても嬉しく思います。

本書の構成

本書はタイトルが『藤井聡太の振り飛車破り』である通り、藤井聡太竜王・名人の対振り飛車の棋譜とその解説が載っています。

マイナビ出版さまで『実戦で学ぶ〇〇の勝ち方』シリーズがいくつか出ていますが、そのシリーズと似た構成になっています。




章立ては
第1章 ノーマル振り飛車VS居飛車穴熊
第2章 対振り飛車急戦&左美濃
第3章 対中飛車
第4章 角交換振り飛車
となっています。

藤井竜王・名人は生粋の居飛車党ですから、藤井竜王・名人が居飛車側を持ち、相手の棋士が振り飛車側を持つ将棋となります。

1つの対局に対して4ページから8ページの丁寧な解説が書かれています。棋譜は章末にまとまっていますので、棋譜並べの際に役立ちます。

合計30局の将棋の解説が掲載されていますので、たっぷり振り飛車破りの勉強ができます。

私は居飛車党ですが、振り飛車の対策を立てるために、振り飛車の棋譜集を並べることもあります。ただ、振り飛車の棋譜集は、振り飛車に肩入れして書かれているものも多いので、居飛車視点の解説が書いてあるのが、本書の一番の特徴かと思います。

本書の読み方

解説の中には、途中図が多く載っています。途中図を見ながら解説を読めば、章末の棋譜は並べなくても、有段者であればなんとか読み進められると思います。

しかし、長手数の変化もありますので、できれば、章末の棋譜を並べてから、もしくは、並べながら、解説を読むことをオススメします。

印象に残っている内容

(1)第1局の▲8九玉

相手が居飛車穴熊に端攻めを仕掛けてきた場面、△9七歩に対して▲同桂と取ることで、8九の空間を空けて、玉を8九へ移動します。一連の流れで、自然に角の睨みを避けて、結果、勝ちにつながっていく手順が参考になりました。


(2)第9局②の△5六歩

と金で金を剝がせる局面で、すぐには金を取らず、一旦と金の後ろに△5六歩と歩を繋いで力を溜めた手が印象に残りました。こうやって攻めを切らさないようにするものなのかと勉強になりました。


(3)第19局の▲2四歩

対ゴキゲン中飛車の将棋で、居飛車の飛車先の歩を、一見早いと思えるタイミングで突き捨てます。しかしこれが、△同歩と応じても、△同角と応じても、居飛車にはちゃんと狙いがある手になっていて驚きました。


(4)第26局の▲3六歩

角交換型の石田流に対して、居飛車側から▲3六歩と歩をぶつけて開戦していきます。最終的には、相手の飛車を捕まえることに成功します。この発想が自分の中にはなかったので目からうろこでした。


(5)第27局の▲7七角

△3三桂型の角交換四間飛車に対して、角交換後、早めに▲7七角を設置します。角を早めに手放すので、もったいないのかなと感じましたが、相手の駒組みを制約させる手になっていて、さらに相手の桂頭を攻める狙いがありました。

おわりに

本書を読み始める際、藤井竜王・名人が強すぎるので、一般の人には理解できない、難しい棋書になっているんじゃないか、という懸念がありました。しかし、全体を通して、非常に丁寧な解説がされており、その懸念は払拭されました。

それどころか、原稿をいただいてから数日で一周読んでしまい、また数日でもう一周読んでしまう面白さでした。

私は、居飛車穴熊はあまり指さないですが、指し方の方針が詳しく示してありますので、自分でも指せそうな気がしました。

また、私は、対中飛車と対角交換振り飛車を苦手としていますので、対中飛車と対角交換振り飛車の章はとても参考になりました。対中飛車は超速を、対角交換振り飛車は形の違いに注意を払いつつ、タイミングよく角打ちを決めていきたいと感じました。

棋譜並べしつつ、対振り飛車を勉強したい方には、最適の良書かと思います。みなさんも是非、手に取ってみてください。

最後に、このような機会をいただき、マイナビ出版さま、ありがとうございました。
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