2025.08.01
【試し読み版】編集部島田が綴る今月の藤井聡太 2025年8月編
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皆さんこんにちは。「どんな辛い目にあって、どん底だと思っても、それは続かない。だから、心配することはない」でおなじみの編集部島田です。
将棋情報局ゴールドメンバー限定記事「編集部島田が綴る 今月の藤井聡太」第36弾でございます。ついに丸3年に到達しました。気持ち的にはそんなに長くやっている感じもしないんですが、なんなら最近始めたような気さえするんですが(笑)、3年と聞くと「お~」という感じがします。
皆さんの中にも3年間欠かさずに読んできました、という人がいるんでしょうか(;^_^A
いたとしたら、島田の気持ち悪さ耐性、レベルMAXいってますね。
8月は9日に倉敷に行って、小学生倉敷王将戦を取材してきました。大山康晴十五世名人の出身地である倉敷は将棋民にとって聖地の一つ。今回はじめて行くことができてうれしかったです。「美観地区」という強気な名前の区域があるんですが、その名の通り美観でした。倉敷はデニムでも有名だそうで、美観地区にある「デニムストリート」では、青い肉まん、その名も「デニムまん」が売ってましたが、華麗にスルーしておきました(笑)。

大会のほうは小学校3年生の川島君が将棋歴わずか1年で低学年部を制したからビックリ。いや、天才がいましたね。好きな棋士は藤井聡太竜王・名人ということで、力強く「同歩」と言っておきました(心の中で)。
また、31日には第2回陣屋カレーイベントがありました。佐藤康光先生と小高佐季子先生のコンビでとても楽しかったですし、当然ながらカレーは美味しい。参加された皆さんもきっと満足していただけたと思います。
前回の反省を生かしていろいろ改善したのがうまくいったような気がします。
また冬に第3回を予定していますので、皆さんぜひご検討ください。
・・・さて、前置きはこれくらいにして8月の藤井先生の対局を振り返っていきましょう!
永瀬先生との王位戦、3連勝で一気に防衛に王手を掛けた藤井先生ですが、まさかの連敗。この記事を書き始めて、月の中で藤井先生が負け越した記憶がありません。初めてのことだと思います。いろいろ理由はあるんでしょうが、棋士の先生とお話したりして自分なりに考えたことを書いていきたいと思います。
では1局ずつ振り返っていきましょう!
9日 佐々木勇気八段戦
第46回将棋日本シリーズ(主催:地方新聞11社)準々決勝
序章 AIを使いこなす男
藤井先生にとってこの将棋が今期のJT杯の初戦、相手は竜王戦で2年連続での挑戦を決めている佐々木勇気八段です。
対局の前日には会見が行われ、動画が配信されていました。私だけかもしれないですけど、最近藤井先生が普通にかっこいい。いや、前からかっこよかったんですけど、最近特に男っぽさに磨きがかかってる気がします(だいぶ気持ち悪い)。
王座戦のシンガポールには颯爽と私服で現れましたが、白いTシャツが似合う男はかっこいいと太古の昔から決まっていますからね。
また会見では「AIにコードを書いてもらう」ということが話題になりました。
コードを書いてもらうのはAIの割と代表的な使い方だと思うので、それ自体は「なるほどねー」くらいだったんですが、何のためのコードなのか気になりました。
将棋の研究に使うんだと思うんですが、謎です。
機会があれば直接聞いてみたいと思います(^^)
第1章 2手目△3四歩
さて、将棋は佐々木先生が先手番になって初手▲2六歩。対して藤井先生は2手目に△3四歩と突きました。出ましたね、これまで永瀬先生相手に3回使って全勝の「2手目△3四歩」をここで投入しました。
これは考えてみると、佐々木先生の実力を認めている、ということでもあります。
角換わりという戦法はコンピュータ将棋の世界では先手有利といわれていますが、人間が指しこなすのは非常に難しい。将棋界で先手番角換わりを指しこなせるのは藤井先生、永瀬先生、伊藤先生の「研究3羽ガラス」だけといわれていましたが、ここに佐々木先生も名を連ねた、少なくとも藤井先生はそう認めたということでしょう。研究が行き届いていない相手であれば、角換わりの後手番を正面から受けて、普通に勝てるわけですからね。
つまり、2手目△3四歩からの雁木は本気の表れでもあります。
この連載で何回も言ってますが、雁木という作戦は藤井先生にとても合っている、と島田は思っています。未知の中盤戦が長く続くので、藤井先生の「指し手の正確性」がクローズアップされるからです。
本局でも中盤のねじり合いを抜け出したのは藤井先生でした。
第2章 電光石火の桂跳ね
雁木に対しては早繰り銀からの速攻がプロ間ではよく指されていますが、本局の佐々木先生は右四間飛車を選びました。これも有力な指し方の一つです。右四間飛車は飛車、角、銀、桂を一点に集中するので攻撃力が高いのですが、藤井先生の受けは正確そのもの。むしろ相手の銀を自陣に引っ張り込んで捕まえる強気の姿勢で、局面をリードしたのでした。
そして圧巻は中盤に打った桂馬をびょーんと跳ねた手。これが狙いすました好手で佐々木先生に適当な受けがありません。渡辺先生との名人戦でも出てきましたが、途中で打った桂馬を跳ねていくのは藤井先生の将棋によく見られる手で、藤井先生が創った詰将棋にもちょいちょい出てくるので、たぶん、好きな手なのだと思います。
佐々木先生曰く「桂を跳ねられて自玉が簡単に寄るのをうっかりしました」とのこと。以下はいつも通りの鮮やかな寄せが炸裂して佐々木先生の投了となりました。
本局に勝って準決勝に進出した藤井先生、次の相手は渡辺明九段です。
ケガで本調子ではない渡辺先生ですが、ファン待望の黄金カード。
いい将棋になることを期待しています。
完全版はこちらで読むことができます。
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将棋情報局ゴールドメンバー限定記事「編集部島田が綴る 今月の藤井聡太」第36弾でございます。ついに丸3年に到達しました。気持ち的にはそんなに長くやっている感じもしないんですが、なんなら最近始めたような気さえするんですが(笑)、3年と聞くと「お~」という感じがします。
皆さんの中にも3年間欠かさずに読んできました、という人がいるんでしょうか(;^_^A
いたとしたら、島田の気持ち悪さ耐性、レベルMAXいってますね。
8月は9日に倉敷に行って、小学生倉敷王将戦を取材してきました。大山康晴十五世名人の出身地である倉敷は将棋民にとって聖地の一つ。今回はじめて行くことができてうれしかったです。「美観地区」という強気な名前の区域があるんですが、その名の通り美観でした。倉敷はデニムでも有名だそうで、美観地区にある「デニムストリート」では、青い肉まん、その名も「デニムまん」が売ってましたが、華麗にスルーしておきました(笑)。

大会のほうは小学校3年生の川島君が将棋歴わずか1年で低学年部を制したからビックリ。いや、天才がいましたね。好きな棋士は藤井聡太竜王・名人ということで、力強く「同歩」と言っておきました(心の中で)。
また、31日には第2回陣屋カレーイベントがありました。佐藤康光先生と小高佐季子先生のコンビでとても楽しかったですし、当然ながらカレーは美味しい。参加された皆さんもきっと満足していただけたと思います。
前回の反省を生かしていろいろ改善したのがうまくいったような気がします。
また冬に第3回を予定していますので、皆さんぜひご検討ください。
・・・さて、前置きはこれくらいにして8月の藤井先生の対局を振り返っていきましょう!
8月の対局まとめ
9日 第46回将棋日本シリーズ 佐々木勇気八段戦 勝ち
19、20日 第66期王位戦七番勝負第4局 永瀬拓矢九段戦 負け
26、27日 第66期王位戦七番勝負第5局 永瀬拓矢九段戦 負け
いやー、今回は筆が重い(;^_^A。9日 第46回将棋日本シリーズ 佐々木勇気八段戦 勝ち
19、20日 第66期王位戦七番勝負第4局 永瀬拓矢九段戦 負け
26、27日 第66期王位戦七番勝負第5局 永瀬拓矢九段戦 負け
永瀬先生との王位戦、3連勝で一気に防衛に王手を掛けた藤井先生ですが、まさかの連敗。この記事を書き始めて、月の中で藤井先生が負け越した記憶がありません。初めてのことだと思います。いろいろ理由はあるんでしょうが、棋士の先生とお話したりして自分なりに考えたことを書いていきたいと思います。
では1局ずつ振り返っていきましょう!
雁木で右四間飛車を打ち破る
9日 佐々木勇気八段戦
第46回将棋日本シリーズ(主催:地方新聞11社)準々決勝
序章 AIを使いこなす男
藤井先生にとってこの将棋が今期のJT杯の初戦、相手は竜王戦で2年連続での挑戦を決めている佐々木勇気八段です。
対局の前日には会見が行われ、動画が配信されていました。私だけかもしれないですけど、最近藤井先生が普通にかっこいい。いや、前からかっこよかったんですけど、最近特に男っぽさに磨きがかかってる気がします(だいぶ気持ち悪い)。
王座戦のシンガポールには颯爽と私服で現れましたが、白いTシャツが似合う男はかっこいいと太古の昔から決まっていますからね。
また会見では「AIにコードを書いてもらう」ということが話題になりました。
コードを書いてもらうのはAIの割と代表的な使い方だと思うので、それ自体は「なるほどねー」くらいだったんですが、何のためのコードなのか気になりました。
将棋の研究に使うんだと思うんですが、謎です。
機会があれば直接聞いてみたいと思います(^^)
第1章 2手目△3四歩
さて、将棋は佐々木先生が先手番になって初手▲2六歩。対して藤井先生は2手目に△3四歩と突きました。出ましたね、これまで永瀬先生相手に3回使って全勝の「2手目△3四歩」をここで投入しました。
これは考えてみると、佐々木先生の実力を認めている、ということでもあります。
角換わりという戦法はコンピュータ将棋の世界では先手有利といわれていますが、人間が指しこなすのは非常に難しい。将棋界で先手番角換わりを指しこなせるのは藤井先生、永瀬先生、伊藤先生の「研究3羽ガラス」だけといわれていましたが、ここに佐々木先生も名を連ねた、少なくとも藤井先生はそう認めたということでしょう。研究が行き届いていない相手であれば、角換わりの後手番を正面から受けて、普通に勝てるわけですからね。
つまり、2手目△3四歩からの雁木は本気の表れでもあります。
この連載で何回も言ってますが、雁木という作戦は藤井先生にとても合っている、と島田は思っています。未知の中盤戦が長く続くので、藤井先生の「指し手の正確性」がクローズアップされるからです。
本局でも中盤のねじり合いを抜け出したのは藤井先生でした。
第2章 電光石火の桂跳ね
雁木に対しては早繰り銀からの速攻がプロ間ではよく指されていますが、本局の佐々木先生は右四間飛車を選びました。これも有力な指し方の一つです。右四間飛車は飛車、角、銀、桂を一点に集中するので攻撃力が高いのですが、藤井先生の受けは正確そのもの。むしろ相手の銀を自陣に引っ張り込んで捕まえる強気の姿勢で、局面をリードしたのでした。
そして圧巻は中盤に打った桂馬をびょーんと跳ねた手。これが狙いすました好手で佐々木先生に適当な受けがありません。渡辺先生との名人戦でも出てきましたが、途中で打った桂馬を跳ねていくのは藤井先生の将棋によく見られる手で、藤井先生が創った詰将棋にもちょいちょい出てくるので、たぶん、好きな手なのだと思います。
佐々木先生曰く「桂を跳ねられて自玉が簡単に寄るのをうっかりしました」とのこと。以下はいつも通りの鮮やかな寄せが炸裂して佐々木先生の投了となりました。
本局に勝って準決勝に進出した藤井先生、次の相手は渡辺明九段です。
ケガで本調子ではない渡辺先生ですが、ファン待望の黄金カード。
いい将棋になることを期待しています。
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