【試し読み版】編集部島田が綴る今月の藤井聡太 2025年7月編|将棋情報局

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【試し読み版】編集部島田が綴る今月の藤井聡太 2025年7月編

限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから 皆さんこんにちは。「人の価値とは、その人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」でおなじみの編集部島田です。

将棋情報局ゴールドメンバー限定記事「編集部島田が綴る 今月の藤井聡太」第35弾でございます。夏真っ盛りですね。夏の暑さをビールで乗り越えようと、必死にビールを摂取している島田です。

7月はマイナビ女子オープン一斉予選があり、将棋年鑑、藤井聡太全局集の制作もあって毎年大変な月です。今年もハードでした。
また、7月17日にはマイナビ女子オープンの女王就位式がありました。そこで福間香奈女王とのんさんの対談という豪華イベントがあったのですが、その進行役が私ということでかなり緊張しましたね。近日中に将棋情報局チャンネルにアップされると思うので、ぜひ島田の雄姿を見てやってください。

あとは、『藤井聡太全局集』の宣伝のために「藤井聡太ファン検定」というものを実施してみたのですが、皆さんやってくださいましたでしょうか?

https://forms.office.com/r/P3hnDz9ujT

これを読んでいる方にとっては赤子の手をひねるより簡単だったかもしれません。難易度の調整が難しいんですが、今回のはさすがに易しすぎたような気がします。なので、次もしやるなら「藤井聡太ファン検定 激辛編」として、全部難問にしたいです(笑)


・・・さて、前置きはこれくらいにして7月の藤井先生の対局を振り返っていきましょう!
7月の対局まとめ
5、6日 第66期王位戦七番勝負第1局 永瀬拓矢九段戦 勝ち
15、16日 第66期王位戦七番勝負第2局 永瀬拓矢九段戦 勝ち
29、30日 第66期王位戦七番勝負第3局 永瀬拓矢九段戦 勝ち
7月は永瀬拓矢九段との王位戦がスタート!結果は3連勝で、一気に王位防衛に王手をかけました。今期は藤井先生がキャリアハイの成績を残すという「島田予想」が徐々に現実味を帯びてきたと思いませんか? 7月が終わった時点で10勝1敗(勝率0.909)。この成績はすごいです。もし「島田予想」が現実のものになったら、祝賀会を開きましょう。いや、開いてください(笑)。

まぁそれはいったん置いといて、7月の対局を1局ずつ振り返っていきましょう!
 

究を跳ね返して先勝


5、6日 永瀬拓矢九段戦
伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦七番勝負(主催:新聞三社連合)第1局

序章 時の扉
王位戦は永瀬拓矢九段との戦い。もはや今の将棋界で一番見慣れたカードです。1位の藤井先生が群を抜いているのは間違いないですが、2位の永瀬先生も群を抜いているということでしょう。
もうすでに30局以上対局されていますし、二人のタイトル戦はまだまだ続きそうなので、いつかライバルの証といえる「百番指し」が達成されるかもしれません。

七番勝負の第1局は愛知県小牧市の「合掌レストラン大蔵」で行われました。その名の通り、合掌造りの家を改築したレストランということで、風情がありそうです。
前夜祭ではSKE46の鎌田菜月さんがインタビューされてました。乃木坂の伊藤かりんさんもそうですけど、アイドルの方が将棋に興味を持ってくれるのはありがたいですね。
鎌田さんは「対局中の時間の流れは日常生活の時間の流れ方と違うのか」という、かなり興味深い質問をされていて「負けた」と思いましたね(笑)。
藤井先生は「対局中と普段とでは時間の流れが違うので、時計で確認している」とおっしゃってました。ゾーンに入ると1時間くらいあっという間にたってしまう、ということはありそうです。逆に自分の頭の回転が速すぎて時間が遅く感じる、ということもあるのでしょうか。聞いてみたいです。

第1章 千日手
さて、将棋は永瀬先生の先手番でスタートしました。戦型は角換わり相早繰り銀。この二人だと角換わり腰掛け銀になることが多いので、永瀬先生がちょっとひねってきた感じです。ちなみに、早繰り銀と腰掛け銀は銀の出ていく場所が1列違います。早繰り銀のほうが攻撃力が高く、腰掛け銀はバランスがいいイメージです。

永瀬先生が前例を離れて研究手を出しますが、藤井先生も負けてはいません。あえて歩を差し出す好手順で永瀬先生はやむなく千日手を選ぶことになりました。

名人戦の第4局、第5局、そして本局と3連続の千日手ということでとても珍しい現象が起きました。3局連続で起こったのは藤井先生も言うように偶然でしかないのですが、後手が千日手歓迎の姿勢できたときに、先手が打開するのが難しくなっている、という面はあるのかもしれません。

第2章 研究ふたたび
藤井先生が先手番になって指し直し局。目指すは当然の角換わりですが、ここでも永瀬先生の研究が待っていました。駒組みの途中で銀をぶつけたのがそれで、この機敏な動きが奏功して永瀬先生が若干のリードを奪う展開になりました。

とはいえ、形勢は微差。むしろ藤井先生が攻めることができるので、受けの強い永瀬先生といえども、正確に受けきるのは大変だと思って見ていました。

そして本局の明暗を分けたのが71手目の局面。藤井先生が歩を打って玉頭を攻めたところ、永瀬先生としてはここで歩を放置して銀のほうを取らなければいけませんでした。
もちろん藤井先生の猛攻を受けることになるのですが、これがなんとギリギリで耐えている。とはいえ、あまりにも危ない順なので永瀬先生としても選ぶことができなかったようです。勝つためには藤井先生が得意とするサーカスのような綱渡りが必要でした。その順でしか勝てなかったということは、そもそもそんなに形勢が離れていなかったということでもあります。

実戦は銀ではなく、歩のほうを取ったため形勢が逆転しました。永瀬先生はこれで受けきれると思っていたようですが、これが誤算で、藤井先生の攻めが止まらなくなりました。リードを奪ったら、あとは正確な寄せを見るばかり。藤井先生が自玉の危険度を完璧に見切って攻め倒し、永瀬先生を投了に追い込みました。

本局では千日手局、指し直し局の両方で永瀬先生の用意の研究が出ましたが、それをかいくぐっての勝利はさすが。王位防衛に向けて幸先の良いスタートとなりました。

 

頭乱舞!見どころ満載の名局

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