新刊案内「将棋・勝利の方程式 必至の極意」 ~この形・・・お前にもう受けはない!~|将棋情報局

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新刊案内「将棋・勝利の方程式 必至の極意」 ~この形・・・お前にもう受けはない!~

長い詰みより短い必至! 終盤の必殺技とも言える「必至」の掛け方を本書で正しくマスターしましょう。

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皆様こんにちは。

「北斗の拳」の登場人物に例えるなら「トキ」のような将棋を指したいと常々考えております将棋情報局藤井です。

最近本欄とはご無沙汰でしたが、生きています。

「フッ・・・だがまだ生きている」といったところです。

島田も生きているみたいです。

おまけ 1/18島田による新刊案内 新刊案内「戸辺流!こだわりのゴキゲン中飛車」 ~二枚銀をやっつけろ!の巻~

 

 

筆者も負けじと新刊案内です。こちら。

 

「将棋・勝利の方程式 必至の極意」

 

帯にある「この形・・・お前にもう受けはない」がかっこいいですね。「ケンシロウ」みたいです。

※「トキ」や「ケンシロウ」や「フッ・・・だが以下略」がわからない若い読者の皆様はご近所の40代くらいのおじさんに聞いてみてください。熱く小一時間ほど語ってくれるはずです。

本書はこの言葉通り・・・

相手に受けがない、どう受けても、どうあがいても詰みを免れないという形、「必至(=ひっし)」の掛け方を学ぶ本となっています。

 

ところで皆様、このような経験はありませんでしょうか。

 

終盤で相手玉に詰みがありそう。

王手の連続で詰ましに行く。

詰まし損なう。

気付けば相手の駒台があふれんばかりになっていて、逆に詰まされて負ける。

 

泣けてきますよね。

あんまりだ。勝てるはずだったのに。

しかし! 「必至」の掛け方を極めていれば、こんな悲しい思いをすることは格段に減ることでしょう!

 

自玉がすぐに詰まされてしまう状態でなければ、相手玉を受けなし=「必至」にすれば、長手数の即詰みに討ち取らずとも勝てるのです。

例えば、筆者・大平武洋六段が第1図で推奨している指し手を考えてみてください。答えはひと通りではありません。

 

【第1図】

 

はい。解説がこちらです。

◇逆転負けを減らす 
 実戦でよくあるのが、終盤で相手玉が詰みそうだけど、その手順が分からないということ。
 持ち時間に制限がなければ、たくさん考えて答えを出すということも可能かもしれませんが、実際は大変です。
 第1図は一例ですが、後手玉には▲8一馬からの詰みがあります。しかし、詰ます自信がない方には▲7三桂打(第2図)や▲6二となど、分かりやすい詰みがある形で、必至にしておくのが賢い選択になります。
 逆転負けで一番多いのは▲8一馬から詰ましに行って逃してしまうことで、駒を渡さないのが逆転負けを減らすコツです。

 

【第2図は▲7三桂打まで】

 

詰みがある時必ず詰ませられればそれはカッコいいのですが、自分の玉が詰まされないならば、王手の連続で無理やり詰ましに行くのではなく、こういう勝ち方もありますよ・・・、ということですね。

勉強になります。

ただし詰まさずに必至を掛ける方針で指しても、それがすっぽ抜けでは結局負けてしまいますから、本書で正しい必至の掛け方を覚え、それを実戦で使えるようになるまで身体にしみ込ませてしまいましょう。

本書は、第1章「必至とは?」で基本的な説明(※初心者でも「必至」とは何かが分かる内容です)から始まり、第2章「基本的な必至」、第3章「完全な必至」(※相手の持駒が何でも、何十枚何百枚持っていても必至になる形)、第4章「相手の持駒に関連する必至」、第5章「次の一手」の5章立てで、いろいろなパターンの必至を紹介しています。

 

 

 

 

本ページではその中から、簡単な必至と、ちょっと難しい必至をひとつづつ紹介したいと思います。

基本中の基本「トマト」の必至

「トマト」という言葉は本書には出てきません。筆者が勝手にこう呼んでいるだけです。

「ト」を攻め駒、「マ」を相手玉を見立ててています。玉の両サイド(または上下)から挟み撃ちをして掛ける必至ですね。

おぢさんが小さい頃は「山本山の必至」なんて呼んでいましたが、女性ファンやちびっこファンも増えてきましたのでかわいらしく「トマト」にしてみます。

第3図をご覧ください。後手玉に必至を掛けるにはどうすれば良いでしょうか。

ヒントは「トマト」。

 

【第3図】

 

・・・

・・・・・・

わかりましたか?

正解は、▲7二金(第4図)です。

 

【第4図は▲7二金まで】

 

3二金が「ト」、相手玉が「マ」、7二金が「ト」。見事挟み撃ちの必至が掛かりました。

~本書の解説~

 通常は金銀やと金は、三段目にいる方がいいとされるので▲7三金が良さそうですが、この場合は△6二金や△9二飛で受かります。  ここでは▲7二金が必至へ導く手になります。後手からは△4二飛が最大の抵抗になりますが、▲6一金打△5二玉▲6二金寄(第5図)で詰みとなります。  ▲7二金の局面は左右対称で△4二飛で△6二飛とする手もありますが、この場合は▲4一金打で詰みになります。

 

【第5図は▲6二金寄まで】

 

さあここからが本番! 第6図、第7図は第3図の類題となります。「トマトの必至」を掛けることができますか?

 

【第6図】

 

 

【第7図】

 

正解は、本書でご確認ください。

「サザンが9っしょ!」~穴熊は「3三が急所」

次は、中・上級者なら誰もが知っているこの形、第8図です。ただし、双方の持駒に注意が必要です。このような壊れかけの穴熊はとりあえず「3三が急所」! 3三の地点からさわってゆくのがセオリーとしたものですが、銀と歩のどちらを打つか、すぐにわかるでしょうか。

 

【第8図】

 

・・・

・・・・・・

はい。シンキングタイム終了です。

本問につきましては、大平六段の解説をご覧ください。

 

 

 

 

正解は銀を温存しない▲3三銀でした。

▲3三歩と打った場合の受けの手筋△4一金、△3二金打と抵抗された場合の、再度3三に打ち込む▲3三金の手筋も参考になりますね。

 

 

本ページでは2例をご紹介しましたが、本書は他にもいろいろなパターンの必至を取り上げています。

「王手は追う手」(=いたずらに王手を続けた結果、相手玉を逃してしまうこと)で泣くのではなく、本書を読み、「長い詰みより短い必至」でスパッと勝てるようになってください。

詳細情報、お求めは>>こちら<<です。

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著者

藤井草平(著者)