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週刊将棋

渡部記者の将棋三昧@年末年始

2015.01.08 | 

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あけましておめでとうございます。年末年始はいかがお過ごしでしたか。私は正月は家で昼寝とゲーム三昧でした。

年末は蒲田で行われた大会に出てきました。この大会はプロや女流棋士、奨励会員も参加しての64人のトーナメントです。過去2回はどちらも1回戦で若手棋士を引くことができたので、今年も期待していたのですが……。
初戦の相手は本紙でもお馴染み銀杏記者こと君島俊介さん。2人しかいない将棋記者枠がいきなり当たるとは(笑)。昔は大会で2回対戦して、1勝1敗だったと記憶しています。

将棋界の一部で「神」と呼ばれている方に教えていただくので、矢倉で真っ向勝負に。加藤流からコクのある中盤戦になりました。

図は後手が5筋の歩を交換したところ。7筋の歩も交換されており厳密には先手が損をしていそうですが、逆に歩が切れているのを負担にする構想で手を進めます。図から▲2四歩がとりあえず突きたいところ。この瞬間は1歩を持っているため、△2四同歩には▲2五歩~▲1七桂の筋があります。実戦は△2四同銀と取らせて小ビンを開けてから▲5六歩△4四銀▲4六歩△同歩▲同角△6四歩▲7五歩と進めました。▲5五角の筋が生じているので、角交換になれば後手がまとめにくいです。▲7五歩には△6二飛ならあまり自信のない展開でしたが、実戦は△8六歩だったので、▲7四歩と突いて形勢はともかく5、7筋の交換を逆用する構想が実現して満足です。



少し進んで図。右銀をうまく活用できて、これならいけると思ったのですが。図では▲2三歩、▲3四歩、▲4四歩、▲5五歩など指してみたい手が多く、残り少ない時間を割きましたがまったくわかりません。ここは3四か4四で清算して▲7六金右とじっくり指すほうが良かったでしょうか(単に▲7六金右は△4五飛▲4六銀△3六歩)。
実戦は▲2三歩とたたき、△同金▲4四歩の予定だったのですが、△同玉と取られて動揺しました。以下▲2五歩△4五飛▲2四歩△2二玉▲3四歩△同金▲同銀△同銀に▲5二金が酷い手で以下負け。▲5二金では▲1五角ならまだ勝負だったでしょう。また、今思えば▲2三歩△同玉の交換が入ってから、そこで▲7六金右として飛車を持てば▲4一飛があるのでそちらを選ぶのも有力だったかもしれません。
銀杏記者に矢倉の構想勝負で渡り合えたのは自信になりましたが、現役プレイヤーの自分が秒読みで間違えるのはいただけませんね。今年はもう少し指将棋を頑張りたいものです。