未来型モビリティへの期待・前編|MacFan

アラカルト 旅するように暮らし、遊び、働く

未来型モビリティへの期待・前編

文●四角大輔

MacBookとともに世界中を飛び回る四角大輔氏の、自由に生きるためのヒントが詰まったフォトエッセイ。

旅するように生きるには、自身のモビリティを高める必要がある。

 

以前ここでも書いたように、人類のモビリティの原点は「徒歩」である。よって太古の時代、個々の「体力や身体能力」が移動の質を決めていた。

しかし、馬やカヤックという原始的な「乗り物」を獲得したころから(もちろん、それでもまだその時代は、運動能力が大きく左右したのは言うまでもない)、「技術や技能」というものが、旅に大きな影響をもたらすようになった。

それは、産業革命から現代に至るまで、技術革新が進むたびに、より強くなっていくことになる。そして、21世紀となった今、それに「知識や情報」の獲得能力が加わるようになった。

当連載では3回にわたり、欧州モビリティ先進都市の最新情報をシェアしてきた。まとめると、欧州の主要都市では、シェアリング自転車、地下鉄や路面電車、Uberを駆使することで、10年前には考えられないほど効率よく、楽に移動することができるようになった。そんな、ぼくが得た知見がお役にたったらうれしい限りである。

さて、今回からは、ぼく自身が興奮した、もっと未来的なモビリティ事情についてまとめてみたい。

まず挙げるべきは、パリが260億円を投じて、街の命運をかけて取り組んだ、シェアリングEV「オートリブ(Autolib’)」だろう。写真にあるように、街中に充電ステーションが点在し、クールなデザインなフランス製の電気自動車「Bluecar」がズラッと並ぶ。

交通量が多くて狭い路地だらけのパリだが、日本の軽自動車ほど小型なので、スイスイと移動できる。ちなみに、ぼくは、パリとは比べものにならないほど、道が狭いバスク地方や南仏の古都をレンタカーで旅をした経験から、運転技術はかなり鍛えられている。欧州の古い都市でよく見る(東京でも絶対にあり得ないような)、〝車長+わずか〟というような超狭いスペースにも縦列駐車ができるのだが、この車は構造上の工夫からか、それがかなり容易にできた。

 

 

Daisuke Yosumi

レコード会社プロデューサーとして7度のミリオンヒットを創出後、インディペデントな人生を求め、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖へ2010年に移住。現地で半自給自足の〝森の生活〟を営みながら、数ヶ月は世界中で〝移動生活〟を送る。エコ雑誌や登山雑誌などの連載、Instagram、著書、オウンドメディア〈4dsk.co〉をとおして、独自のライフスタイルシフト論を発信。大自然への冒険とアーティスト育成をライフワークとしながら、ベストセラー作家、会員制コミュニティ「L最新刊に、クラウドファンディングで360万円を集めて話題となった『Lovely Green New Zealand 未来の国を旅するガイドブック』など。




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