変革に必要な問い続ける意志|MacFan

アラカルト 現場を変えるMobilityのアイデア

変革に必要な問い続ける意志

文●福田弘徳

企業や教育機関へのアップル製品の導入をサポートする、株式会社Tooの福田弘徳氏が「モビリティ」の地平を語る。

よく聞く「○〇変革」。企業でも教育の現場でも、今までに経験したことのない課題に取り組むため、既存の業務やプロセス、コミュニケーションを見直し、新しい価値を生み出すことを目的に「変革」という言葉が使われる。変革とは物事を変えて新しくすること。最近では、デジタルトランスフォーメーションといった言葉にも置き換えられ、組織やビジネスの変革を推進している企業は多い。

変革の達成基準を一様に決めることは難しい。しかし、既存概念を打ち壊し、なんらかの行動変容を行う必要がある。行動変容にも段階があるが、ポイントは「以前のやり方のほうが良かった」といったように逆戻りを起こさず、いかに新しい変化を継続できるか。新しいものを取り入れるときには、必ず何かを止める必要があることを忘れてはいけない。

企業内のコミュニケーション手段にも変革が起きている。これまで電話とメールが中心だったクライアントやパートナーとのやりとりが、スラックやチャットワークのようなチャットを中心に行われることが増えてきた。しかし、スラック上で「メールを送ったので確認してください」といった無駄なコミュニケーションが業務のボトルネックとなり、生産性を下げている大きな要因にもなっている。スラックでコミュニケーションの変革を始めたのであれば、極力他の手段でのコミュニケーションを避けなければ、チャットの即時性やコラボレーションの有用性の効果は現れないだろう。

変革には意志が必要である。そのためには、目の前の仕事や課題に対して疑問を持つことが大事だ。「Why?(なぜ?)」を追求することこそが、変革の第一歩となる。また、変革とは一時的なものではなく、常に変わり続けて、新たな価値を提供し続けることでもある。「Why?(なぜ?)」を追求し、問い続け、自分たちのビジネスや取り組みの原点に立ち返ることこそが、ブレない意志を作り上げるのである。

1台のiPadが起こす変化は、もしかしたら小さなものかもしれない。しかし、そのiPadを通して人によって成し遂げられる業務変化は、一つ一つがビジネスにつながっており、そこから生まれる変革の可能性は無限大である。

 

 

Hironori Fukuda

企業や教育機関向けのApple製品の活用提案や導入・運用構築を手がける株式会社Tooのモビリティ・エバンジェリスト。【URL】www.too.com/apple




続きを読むためにはログインが必要です。
月額720円ですべてのコンテンツの閲覧が可能になります。
下のボタンより、お申込手続きを行ってください。

  • ログイン
  • 会員登録

同カテゴリ記事一覧