2018.10.18
[5]S4チップ
新アーキテクチャを採用! これまでよりも一段と高速に
精密さをデジタルにも
アップルウォッチの心臓部にはアップルが独自に設計する「アップルSシリーズ」というチップが使われています。これは、CPUだけでなくグラフィックスやメモリ、さらにはハードウェア全体をコントロールするシステムを、1つの部品上で構成する「SiP(システム・イン・パッケージ)」と呼ばれる手法製造されています。腕時計の限られたスペースの中にすべての機能を詰め込むために設計された、まさにデジタルの「精密時計」とも呼ぶべきアップルのエンジニアリング技術の結晶ともいえるでしょう。
シリーズ4で採用された新しい「アップルS4チップ」には数多くのアップデートが加えられており、その中でももっとも大きいのはCPUだといえます。ついに64ビットアーキテクチャとなり、性能も前モデルと比較して最大2倍の性能向上を実現しました。
OSのアップデートに伴って、より高度な機能やサービスが使えるようになっているアップルウォッチ。それを支えているのは、いつの時代もこういった内部テクノロジーの絶え間ない進化なのです。
64bit CPUを内蔵するSiP「Apple S4」を搭載
極限までシンプルに設計された内部
Apple S4の中にはジャイロセンサなど数多くの部品が組み込まれており、CPUが占めているスペースはごくわずかです。このことからもApple Watchの設計には極限ともいうべき精密さと、高い製造技術が詰まっていることがわかります。
鍵となるのはSiP
Apple Watchの内部にあるチップセットはApple S4のみ。単独のSiPだけで動作するハードウェア設計を持つ製品は、世界でも類を見ません。
S4はシステムそのもの
内部技術を解説したスライドに注目すると、スピーカやマイク、心拍センサなどあらゆる部品がS4に接続されていることに気づきます。まさにシステムそのものです。
ついに64bit製品に
Apple WatchのCPUが64bitに。システム全体のパフォーマンスが向上しています。
[6]マイクとスピーカ
小さな「見直し」が大きく体験を向上させる
よりクリアに大きく
アップルウォッチに搭載されているマイクとスピーカの性能について、いったいどれくらいの人が気にかけているでしょうか。たしかにアップルウォッチ本体の通話機能はiPhoneの補助的な側面があり、よりクリアに通話したければエアポッズと接続したり、iPhoneへと通話を引き継げばよいだけの話かもしれません。
しかし、Siriへ頼みごとをしたり、メッセージの返信に音声入力を使ったりと、アップルウォッチでマイクを活用するシーンはたくさんあります。さらにウォッチOS5で新たにトランシーバー機能などが搭載されたことを考えると、マイクだけでなくスピーカも含め、これらのモジュールが今後ますます重要性を帯びてくるのは間違いないでしょう。
シリーズ4ではこういった先々の需要を踏まえて、マイクとスピーカのデザインが一新されています。マイクは反響を低減してクリアな音声で通話ができるように、配置そのものを右側へと変更。これによってスピーカのサイズは大型化し、従来の2倍近い音量を得られるようになりました。
性能向上のために配置やサイズを一新
より細かく操作可能に
内部を見ても、マイクとスピーカは完全に新しい設計になっていることがわかります。スペースの制約が厳しいApple Watchで、こうした配置変更を実現した裏には、私たちの想像を超えた努力があるのでしょう。
マイクはデジタルクラウン側に移動
Series 4に搭載された新しいマイクは、デジタルクラウンとサイドボタンの間に配置されています。これによって、手首を持ち上げたときにより口元に近い自然な位置になっています
スピーカは横2段に変更
スピーカは従来よりも幅が広くなっています。それに対応するようにケースに空けられたスリットも、縦2段から横2段へとデザインが変更されています。