2018.10.11
こちらが実は本命か
「今年のiPhoneはXS/XS Maxがメインモデルで、iPhone XRは廉価版」。そのように捉える人が多いかもしれません。確かに端末の価格を見ればXS/XS Maxのほうが高価であることからXRがワンランク下であることは間違いないのですが、
「廉価版」という響きがそれに相応しいかは考えものです。というのも、iPhone XRはiPhone Xでアップルが実現した最先端の技術や機能をふんだんに搭載しており、XS/XS Max同様にiPhone Xの後継機種と呼ぶにふさわしい実力を兼ね備えているからです。
iPhone XRを一目見て気づくのは、XS/XS Maxと同じオールスクリーンのデザイン。XRには3Dタッチが搭載されていないものの、基本的な操作はiPhone Xを引き継いでいます。また、A12バイオニックチップやフェイスIDが可能なトゥルーデプスカメラの搭載、ボケ効果や深度コントロールが可能な背面カメラ、そしてワイヤレス充電やiOS12の先進的な機能も使えるなど、アップルが提供する革新が詰まっているのです。
もちろん、価格がXS/XS Maxより抑えられていることからスペック上の違いは存在します。たとえば、XSとXRはサイズや重量がほぼ同じですが、フレームにステンレススチール製を採用するXSシリーズに対して、XRはアルミニウム製です。また、XRは有機ELディスプレイの「スーパーレティナ(Super Retina)」ではなく、先進的な液晶パネルを採用した「リキッドレティナHD(Liquid Retina HD)」ディスプレイを搭載。さらに、XRの背面には12MPの広角カメラが1つしか備わっていません。ただし、ここで重要なのはスペックの細かな違いではなく、そこに体験の違いを見出すかどうかです。iPhone XRもiPhone Xの後継機種であることから日常的にiPhoneを使ったり、写真やビデオ、ゲームといったコンテンツを楽しんだりするときでも、十分満足できる仕上がりになっています。そしてXRだけの特徴として、6色のカラーラインアップがあることも忘れてはいけません。見方を変えれば、XS/XS Maxよりも安価に最先端のスマートフォン体験できる、大変コストパフォーマンスに優れたモデルともいえます。予約開始は10月19日、発売は10月26日から。XSシリーズにするか、XRするか。iPhone XRの真価を理解したうえで見極めましょう。
デザイン
全6色のカラーバリエーション! 7層の着色プロセスで背面まで美しい
本体サイズの違い
一見すると XSと同じに見えるXRですが、両モデルには微妙なデザインやサイズ、マテリアルに違いがあります。
まずはXRのサイズは、高さ7.3ミリ、幅4.8ミリ、厚さ0.6ミリと、わずかながらXSよりも大きくなっています。重量もXRのほうが17グラムほどわずかに重くなっていますが、使用中に煩わしさを感じるほどではありません。
また、ボタンやコネクタの配置は、本体の右側面にサイドボタン、左側面に音量ボタンとサウンドオン/オフボタン、底部にライトニングコネクタと両モデルに違いはありません。しかしよく見ると電波感度を良くするためにフレーム部分に入れてあるアンテナラインが、XSシリーズでは左右側面の上下と、上部、底部の計6カ所にあるのに対し、XRではXと同じ左右側面の上下4カ所にしかありません。iPhoneをケースに入れずに使う人によっては、デザイン的にも気になる部分ではないでしょうか。
XRの良さは、選べるボディカラーにもあります。全6色とカラバリ豊富なのは、XSシリーズにはないXRの大きなメリットといってよいでしょう。
カラバリは全6色
ゴールド、スペースグレイ、シルバーの3色展開のXSシリーズと異なり、iPhone XRは(PRODUCT)RED、イエロー、ホワイト、ブラック、ブルー、コーラルからカラーを選べます。カラバリが豊富なのが、XRの大きな特徴の1つといえるでしょう。
iPhone XSより少し大きいサイズ
iPhone Xとまったく同じ大きさのXSに対して、iPhone XRは高さ7.3mm、幅4.8mm、厚さ0.6mmとわずかに大きいサイズ感です。重量もXSが177g、XRが194gと若干重くなっています。
アルミニウム製フレームを採用
ボディの素材についても、医療用と同等のステンレススチールをフレームを採用しているXSシリーズに対して、XRには航空宇宙産業レベルのアルミニウム製フレームが使われています。