2018.10.25
MacBookやiPhone、iPadのお悩みを3つまでお答えします。
大都会の片隅で、深夜にだけ営業する 喫茶店“真夜中のジーニアス”がある。そこには夜な夜なさまざまな客が訪れ、モバイルに関する相談が繰り広げられる。マスターとアシスタントがおすすめの“裏メニュー”で問題を華麗に解決します。今夜のお客様は、大容量ファイルの送り方でお悩みとのこと。
大容量ファイルは迷惑?
ユミコ●いらっしゃいませー。
客●このお店WiFi使えるんですよね? 急ぎで送りたい映像ファイルがあるのですが…。
ユミコ●はーい。テザリングで送るには大きすぎるファイルもサクッと送れますよ~。喫茶店なのでお飲み物も注文してくださいね。
客●そうでした(笑)。コーヒーお願いします。
ユミコ●かしこまりー! 映像関係のお仕事って大変ですよね。ところで、なぜ何通もメールを作成してらっしゃるんですか?
客●1本の映像素材は100MBくらいなんですが、10本同時に送ったら添付が1GBにもなって送れないかなと思って。
ユミコ●会社のメールだとサーバの制約でそういうこともありますが、お使いのメールはアイクラウド? それともGメール?
客●普段はGメールですね。アイクラウドも無料プランで使っています。
ユミコ●なら、アイクラウドメールの「メールドロップ(Mail Drop)」機能を使うといいですよ。設定を有効にするだけで5GBまでの添付ファイルが送れるので、ZIPファイル1つにまとめてポンと送れちゃいます。
客●そんな便利な機能が! さすがMacですね。でも、メールで1GBのファイルを送りつけたらさすがに迷惑かなあ…。
ユミコ●100MBを10通送るのも迷惑な気もしますが…。確かにこんな夜中だとメールを受け取る相手はモバイル環境かもしれませんからね。でも心配は要りませんよ!
客●どういうことですか?
ユミコ●メールドロップで送るファイルはアイクラウドに保存されているので、相手にはそのダウンロードリンクが送られるわけです。なので相手はファイルをダウンロードすればOKです!
客◦あれ、でもそれって無料のアイクラウドの容量使い切っちゃいませんか?
ユミコ●アイクラウド・ドライブの契約した容量にはメールドロップは含まれませんよ。それに30日間したらファイルは自動で削除されてしまうので安心です。
客●いかにもクラウドって感じだなあ。こうなるとほかにもメール添付よりも賢い送り方もありそうですよね。
ユミコ●そうですね、もっとスマートな転送方法もいくつかありますよ。
客●う~ん、それは気になる!
ユミコ●この喫茶店にはモバイルの質問に3つまで答える裏メニューがありますので、それでお答えしましょう!
クラウド上のファイルを送りたい!
客●只者ではないと思ってましたが、そんな裏の顔がありましたか…。それでしたらまず、アイクラウド・ドライブに大容量ファイルをアップロードして送る方法を教えてください。
ユミコ◦ふふふ。アイクラウド・ドライブはファインダと一体化しているので「クラウド」というイメージはないかもしれませんが、いくつかの決まった場所のフォルダは自動的にアイクラウド・ドライブと同期されているんですよ。なので「アップロード」という作業はあまり当てはまりませんね。
客●なるほど…この[iCloud Drive]という項目がそうですか?
ユミコ●そうです。システム環境設定のオプションで[デスクトップ]と[書類]フォルダもアイクラウド・ドライブと同期できます。
客●知らぬ間に同期されていたとはおそるべし。
ユミコ●で、このアイクラウド・ドライブは別の自分のMacやiOSデバイスの「ファイル」アプリとも同期できます。ほかの人にファイルを送るには[共有]メニューから[メール]や[メッセージ]でダウンロードリンクを送ればよいわけですが…
客●ですが?
ユミコ●それだけだとメールドロップとあまり変わらないなと思って。それにこれは「ドロップボックス(Dropbox)」や「ボックス(Box)」のようなサードパーティのクラウドストレージサービスでもできることです。ひょっとするとそちらのほうが便利かも…。
客●そうなんですね。何となく外部サービスのほうが高性能なイメージがあるのですが、実際のところどうなのでしょう?
ユミコ●利用環境にも依存しますが、大容量ファイルのアップロード速度を調べたらアイクラウド・ドライブに匹敵するものはほとんどありませんでした。
客●やはりアイクラウドはMacに最適化されてるんですねえ。