2018.08.08
見た目は同じでも、中身はまったくの別物
今の「プロ」の実態
新しいMacBookプロは13インチ、15インチモデルの2サイズで提供される。13インチモデルはタッチバー(Touch Bar)あり/なしの機種が存在し、タッチバーなしのモデルは今回アップデートされていない。そのため、新モデルとなるMacBookプロは2.3GHzプロセッサを搭載した13インチモデル2機種、2.2GHz/2.6GHzの15インチモデル2機種となる。カラーはそれぞれシルバーとスペースグレイが用意されている。カラーリングに関しては従来のモデルから変更はない。
今回の新しいMacBookプロは昨年6月に発表されて以来の1年ぶりのアップデートとなる。インテルの第8世代Coreプロセッサ搭載による処理能力の向上が注目されがちだが、実はそのほかにも細かな変更点は多い。また、昨年のモデルでも従来から比べるとさまざまな面で進化を遂げている。
まずは今のMacBookプロを知るための勘所を下にまとめたので、MacBookプロの全体像をまずは理解したうえで、今回のアップデートの詳細を確かめてほしい。
KEY FEATURE(1) [ CPU ]
6コア&4コアが標準に大幅にアップしたCPUパワー
新MacBookプロでは、CPUが第8世代インテルCoreプロセッサ「コーヒー・レイク(Coffee Lake)」に刷新。そして世代の変更以上に大きいのが、CPUのコア数が4→6(15インチモデル)、および2→4(13インチタッチバー搭載モデル)と増加した点だ。これは、動画のエンコード速度や、音楽制作の音源・エフェクトの同時使用可能数といった、プロセッサのパワーがダイレクトに反映される分野では特に大きな効果を発揮する。また、15インチモデルでは、搭載可能なメモリの最大量が32GBと一気に倍増し、こちらも処理速度のアップに大きく貢献している。メモリを大量に消費する動画編集などの分野では特に要望の大きかったポイントなので、歓喜しているユーザも多いはずだ。
処理性能のアップに伴い、バッテリ容量も83・6ワット(15インチモデル)、及び58ワット(13インチタッチバー搭載モデル)に増加している。新MacBookプロではディスプレイの最大輝度がアップししているが、そこで増えたバッテリ消費量も増加分でかなり吸収できるはずだ。
CPUのベンチマーク(Geekbench 4)
パフォーマンス計測ソフト「Geekbench 4」による新MacBook Pro(2.9GHzのカスタムモデルを含めた5機種)と前モデルのCPUスコアの比較。15インチも13インチも大幅に処理性能が向上していることがわかる。
「Adobe Media Encoder CC」にて、CPUのみを使う設定で30秒の4K動画をH.264形式に変換してみた。2017年の13インチモデルで88秒かかった処理が、新13インチでは55秒と約6割の時間で完了。コア数増加の恩恵は大きい。