2018.08.03
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Appleは教育機関向けの学習管理アプリ、「Schoolwork」を公開した。クラスの設定や年次の更新はApple School Managerに任せ、Schoolworkアプリは、学校の教員と児童生徒が授業に取り組むことに特化している。
グーグルに対抗
アップルは2018年3月27日に米国シカゴで開催したスペシャルイベントで、第6世代iPadとともに、「教えるツール」群を披露した。6月に開催された世界開発者会議「WWDC 2018」では教育向けセッションも用意し、米国の秋の新学期シーズンに向けて、デバイス、そしてソリューションの両面を取り揃えたことになる。
アップルが公開した新アプリ 「スクールワーク(Schoolwork)」は、いわゆるLMS(学習管理システム)に相当し、グーグルの教育向けGスイート(G Suite)における「グーグル・クラスルーム(Google Classroom)」が直接的な競合となる。できることのほとんどは同じだ。
スクールワークでは、クラスの児童生徒に対して課題を出したり、コミュニケーションを取ったり、サポートをしたり、授業に関連することのほとんどすべてをアプリ上で行うことができる。教室での授業を前提に設計されているが、通信教育でも活用することができるだろう。
スクールワークに合わせて、アップルは教育用のアイクラウド(iCloud)アカウントを用意する。教育機関のデバイス、アプリ、アカウントを管理するためのWEBサイトポータル「アップルスクールマネージャー(Apple School Manager)」から設定するアカウントには、無料で200GBのストレージを提供。これにより、個人iPadを持たずデバイスを共有する場合でも、自分のデータをすべてクラウドに保存可能だ。
学校のポリシー設定にもよるが、これによりメールやアイメッセージ(iMessage)、フェイスタイム(FaceTime)といったコミュニケーション機能を利用できるようになる点も大きい。従来は、iPadを使いたくてもメールサーバを独自に用意しなければならず、教育向けGスイートを併用しなければならなかった学校は多い。アイクラウドのメールや200GBものストレージを無料で利用できるようにしたことで、Gスイートに頼らずにiPadが利用可能になった。