野呂エイシロウの「ケチの美学」第15回|MacFan

アラカルト ケチの美学

野呂エイシロウの「ケチの美学」第15回

文●野呂エイシロウ

人気放送作家が語るケチとアップルの交差点。

アイデアが浮かんだらとにかく伝える

「アイデアはないか?」「アイデアを出せ!」。なぜ、この言葉を自問自答するのだろうか? それこそ毎日100回以上は口に出す。

今日は、フジテレビの「奇跡体験アンビリバボー」の構成会議だった。すかさずアイデアを出す。会議中に述べられるアイデアは少しでも多く言う。

「そんなの面白くないよ」と言われても構わない。言われるだけだ。電気ショックを受けたり拷問を受けたりするわけではない。だから思いついたことは直ぐに行動に移すようにしている。せっかく自分の脳で浮かんだのだから、実現しないと損だ。「自分ひとりで、このアイデアが実現できないのだから、人に発表して共感を得ないと無駄だ」と思う。

そう、ご存知のとおり、ボクはケチなのだ。でもアイデアを出し続けると、いくつかは実現する。僕らの業界に「千三つ(せんみつ)」という言葉がある。1000個アイデアを出して、採用されるのはわずか3つということである。

まずは、1000個提案してみようとボクはいつも思う。ボクの『終わらす技術』(フォレスト出版)という本にも書いたが、25年ほど前に、日本テレビの「元気が出るテレビ」という番組で放送作家予備校という公募企画があった。だから、ボクはそれに応募した。なんとしても放送作家になろうと思っていた。いや、正確には違う。放送作家になるしか道がなかったのだ。

 




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