2018.06.08
Mac Fan独自の視点で、アップル周辺の最新ニュースや話題に切り込む!
ここ数年、テレビの楽しみ方が地上波放送から続く従来のテレビ視聴からストリーミングサービスに移行するといわれ続けてきたが、その進化がついに現実になろうとしている。ビデオストリーミング・デバイスによるコンテンツ視聴が急速に増加しており、地上波テレビ世代にも浸透し始めた。中でもApple TVがライバルを圧倒する伸びを見せている。
コンテンツ消費の拡大
「アップル製品の成長株は?」と聞かれて、今「アップルTV(Apple TV)」と答える人は少ないだろう。ところが、ネットTV視聴のデータ収集と分析を行っている「コンビーバ(Conviva)」の報告書によると、2018年1~3月期にアップルTVのビデオコンテンツのストリーミング視聴時間が前年同期比で709パーセントも伸びた。特に北米での伸びが著しく、米国ではテレビの楽し方を変えるデバイスになろうとしている。
モバイルも含めたビデオストリーミング対応デバイスのシェアで見ると、アップルTVを使った視聴時間は全体の5パーセントとまだ小さい。TVに接続するデバイスでは「ロク(Roku)」がシェアトップで、さらにXboxやプレイステーション、ファイアTV(Amazon Fire TV)のほうがアップルTVよりも使われている。だが、伸び率でアップルTVはライバルを圧倒しており、シェアで追い抜くのも時間の問題だ。
なぜ、アップルTVの伸びが突出してるのか。昨今のビデオストリーミング市場の成長は、ハードウェアではなく、コンテンツ消費にけん引されているからだ。3月期のデバイス数の増加は6パーセントだったが、視聴時間は114パーセントも増加した。北米は174パーセント増である。そのコンテンツ消費の伸びがアプリにけん引されており、アップルTVが好まれている。