ボヘミアンの本当の意味・中編|MacFan

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ボヘミアンの本当の意味・中編

文●四角大輔

MacBookとともに世界中を飛び回る四角大輔氏の、自由に生きるためのヒントが詰まったフォトエッセイ。

今回は、欧米諸国で一般化してきた、いくつかの派生語について。

 

まず「BoBo(ボボ)」は、「ブルジョア・ボヘミアン(Bourgeois Bohemian)」の略で、パリで生まれた概念。この10年ほどで、欧州全体から北米でも一般的に使われるようになった。

ブルジョアとはご存知のとおり「上流階級」や「体制派」を意味するが、この言葉の対局である「質素な暮らし」「反体制」というニュアンスのボヘミアンが組み合わされている点がおもしろい。

BoBo発祥の地は、昨今のパリのカルチャーを牽引する「北マレ地区(10・11区周辺)」だ。今でも、その多くがそのエリアに住んでいたり、働いているという。実は、毎年パリに滞在しているぼくが一番好きなエリアがここ。いつもこのあたりにAirbnbで部屋を借りることもあって、パリの友人の大半はBoBoだ。

かなり強引に、この街の世界観を東京でたとえると、代官山や中目黒、もしくは奥渋(渋谷の松濤から代々木公園あたりのエリア)といったところかと。洗練はされているが、表参道や青山ほどラグジュアリーではなく、下北沢ほどストリートカルチャー寄りではない、と言えば伝わるだろうか。

BoBo最大の特徴は、都市空間の真ん中を拠点としながらも、極めて自然志向な生き方を追求している点。豪華な暮らしを好まず、ファッションはノームコア的(ベーシックなミニマムデザイン)。贅沢な家具や高級ブランド品を不要とし、サステイナブルな衣服や、オーガニックな飲食にお金を使うという。

 

 

Daisuke Yosumi

レコード会社プロデューサーとして7 度のミリオンヒットを創出後、インディペデントな人生を求め、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖へ2010年に移住。現地で半自給自足の_森の生活_を営みながら、数ヶ月は世界中で_移動生活_を送る。エコ雑誌や登山雑誌などの連載、Instagram、著書、オウンドメディア〈4dsk.co〉をとおして、独自のライフスタイルシフト論を発信。大自然への冒険とアーティスト育成をライフワークとしながら、ベストセラー作家、会員制コミュニティ「Lifestyle Design Camp」学長、大学非常勤講師など複数の顔を持つ。4月20日に新刊『人生やらなくていいリスト』(講談社+α文庫)が発売!




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