ドローンで空から映像撮影新しいビジュアル表現を楽しもう|MacFan

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ドローンで空から映像撮影新しいビジュアル表現を楽しもう

文●小平淳一吉田雷(MixtureScape) 写真●黒田彰モデル●崎谷実穂撮影協力●戸倉しろやまテラスDJI JAPAN

※本記事の情報は原稿執筆時のものです。最新の情報ではないものもありますので、ご了解ください

ほかでは味わえない魅力

今や、テレビや雑誌などさまざまなメディアでドローン映像を目にするようになりました。かつて小型の飛行機を手配しなければ撮れなかった映像が、ドローンなら安価に、そしてある程度の知識と練習で手軽に実現できます。もちろん、ドローン映像の普及は、単に安価で手軽な点だけが理由ではありません。ドローン撮影には、通常の撮影では得られないたくさんの魅力があるのです。

まず挙げられるのは、通常では困難な画角での撮影ができることです。空を飛ぶ鳥の視点は、それだけで印象的な映像表現につながります。広々とした眺めは、見る人を爽快な気分にしてくれるでしょう。また、地形や自然、あるいは建造物といった被写体を俯瞰することで、対象の全体像をわかりやすく説明できる点も大きなメリットです。

たとえば、お城などの複雑な建造物の場合、門の形状や屋根の形状、城壁の連なりなど、通常だと複数の写真を並べたり、動画の場合は複数のシーンをつなぎ合わせないと全体像が見えてきません。しかしドローンであれば、上昇しながら撮影するだけで、その建造物の全体像が直感的に説明できるのです。

 

誰でも得られる体験

これらの魅力は、テレビ局や映像作家など、一握りの人たちだけに与えられたものではありません。ドローンを購入すれば、(場所などの制約はあるにせよ)誰もが手に入れられます。

自主制作映画やユーチューブへの投稿動画などで新しい表現を楽しむのもよいでしょうし、社内のWEB動画に活用するのもよいでしょう。ビジネス用途では、企業のプロモーションムービーや建築の事例映像など、多岐にわたる活用が考えられます。あるいは旅行が好きなら、ドローンを手に入れることで新しい旅の目的ができるかもしれません。映像作品を作ろうと気負わなくても、個人や家族の思い出として、あるいはSNSでシェアするために使ってもよいと思います。新しい表現力を手にすることは、新しい楽しみを手に入れることでもあるのです。

実際にドローンを使ううえでは、法律上の規制や撮影ノウハウなど、事前に知っておいたほうがいいことがいくつかあります。この特集を読んで、ぜひドローン撮影の世界に飛び込んでみましょう。

 

ドローンの魅力(1)航空写真を手軽に

ドローンの規制上の最高高度は150メートル。ちょっと上から眺めたような画角から、遠くまで見渡せる超俯瞰映像まで、さまざまな表現が実現します。 © Stephan Guarch

 

ドローンの魅力(2)全体を俯瞰できる

上空から撮影すれば静止画でも情景を雄弁に語ることができますし、動画であればなおさらです。建造物などの構造もしっかりと伝えることができます。 © TDKvisuals

 

ドローンの魅力(3)移動するものを捉える

製品によっては、移動するものを指定して、それをカメラが自動追尾することも可能です。移動する自動車を追跡する、といったことも簡単にできてしまいます。 Photo●DJI JAPAN

 

ドローンの魅力(4)旅に目的ができる

必ずしも「作品」を作る必要はありません。旅行に持って行けば、風景の楽しみ方も、増えていくはずです。 © Jacob Lund