2018.03.12
「プリント」の基本、トラブルシューティング、役立つTIPSや、合わせて使いたいソフトなどを丁寧に解説します。
家庭で使うプリンタ選びのポイント
年賀状やみんなで撮った写真など、データ時代の今でもプリント(印刷)をする機会は多いもの。今回は、外付けストレージなどと並んで広く利用されている周辺機器、家庭用プリンタとMacのプリント機能に焦点を当てます。
家庭で使用するプリンタといえば、一般的にはインクジェットプリンタになるでしょう。現在ではプリント機能に加えてスキャンやコピーなど、複数の機能を備えた複合機が主流となっています。インクジェットなら、普通用紙への文書印刷から専用紙での写真印刷、そして年賀状の印刷までをそつなくこなし、家族間での共有に最適なプリンタといえます。
一方、ビジネス文書などテキスト主体の書類の印刷を主とする場合はレーザプリンタがおすすめです。さらに、以前は高価だったカラーレーザプリンタも、近年では比較的購入しやすい価格帯になり、SOHOや自宅で仕事をする人にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。そして最近では、比較的印刷速度が速い、ビジネス向けのインクジェットプリンタも登場しています。
Macとの接続はワイヤレスが主流
家庭内でプリンタを共有する場合、デバイスとの接続方法もチェックポイントの1つです。複数のパソコンやスマートフォンでプリンタを利用するならWi-Fi接続に対応した機種が便利です。また、Wi-Fiダイレクトに対応した機種であれば、親機となるパソコンやルータを経由せずに直接スマートフォンとプリンタ間の接続が可能になります。家庭内に無線LAN環境がなくても、ワイヤレスでプリンタが利用できるというわけです。
また、iPhoneやiPadなどiOSデバイスからの出力には、エアプリント(AirPrint)が便利です。対応プリンタであれば、面倒な設定をしなくても簡単にワイヤレスで印刷ができます。
ただし実際には、Wi-Fi接続などに非対応の、ちょっと古めのプリンタを使っているという人も少なくないでしょう。実は筆者もその1人で、USBケーブルでMacとプリンタを接続して利用しています。ただしこのようなケースでも、複数のデバイスで1台のプリンタを利用する方法があります。それが「プリンタ共有」機能です。同一ネットワーク内のほかのマシンとプリンタを共有するmacOSの標準機能です。
さらにmacOS標準の「カレンダー」や「iTunes」といったソフトによっては、独自のテンプレートが用意されていることがあります。こうしたテクニックもあわせて、プリントの基礎から応用までを解説していきます。
レーザプリンタは、印刷スピードが比較的高速で、文字などがくっきりと印刷できるのが特徴です。写真はエプソンの「LP-S180DN」。A4対応のモノクロプリンタで、30枚/分の高速印刷が可能です。直販サイト価格は2万9980円。
これだけは知っておきたいコトバ
[インクジェットプリンタ]
用紙に直接インクを吹き付けて印刷するタイプのプリンタ。色の再現性が高く、テキスト主体の文書のほかイラストや写真などの画像印刷に適しています。
[複合機]
プリント機能だけでなく、コピーやスキャナ、ファックスなど複数の機能を有する機器を指します。近年家庭用プリンタとして人気がある機種の多くは、複合機となっています。
[エアプリント(AirPrint)]
アップルが提供するiOSデバイスと対応プリンタ間をWi-Fiで接続する機能。同一ネットワークに接続されていることが条件で、特別なドライバやアプリのインストールは不要です。
[Wi-Fiダイレクト(Wi-Fi Direct)]
無線LAN規格の1つで、Wi-Fi機能を持つ端末同士がワイヤレスルータを使わずに直接無線で接続する仕組みです。スマートフォンとプリンタの接続などに採用されています。
[プリンタ共有]
Macが接続しているプリンタにネットワーク上のほかのMacから出力するための機能です。Wi-Fi非対応のプリンタを共有する際に利用します。