本誌ライターベタ褒めの偏愛アプリ❶|MacFan

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使いやすさ、まさに三ツ星級!

本誌ライターベタ褒めの偏愛アプリ❶

文●大谷和利栗原亮小平淳一中村朝美早川厚志氷川りそな松山茂山田井ユウキ吉田雷(MixtureScape)らいら編集部写真●黒田彰

Macユーザであれば、こだわりのアプリが1つはあるはず。ここではMac歴の長~い本誌ライターたちが、日頃特に愛用しているおすすめの優良アプリを紹介。ぜひ参考にして皆さんも使ってみてください。

原稿執筆に革命をもたらす段違いの使い勝手の良さ

【テキストエディタ】Ulysses

【開発】Ulysses GmbH & Co. KG 【価格】550円(月額)
【場所】Mac App Store>仕事効率化

 

iOSとの連係がグッド

ライターにとって、原稿を書くためのテキストエディタは重要な仕事道具。書くだけならMac標準のテキストエディットでもいいのですが、できるだけ快適に仕事をするためにはこの「ユリシズ(Ulysses)」が欠かせません。今まさにこの原稿もユリシズで書いています。

ユリシズの最大の特徴は「ファイル」の概念を取り払ってすべてをアプリ内で完結できること。そして、アイクラウド(iCloud)を活用してiPhoneやiPadとシームレスに連係できることです。自宅や出先でMacを使って書いていた原稿の続きを、移動中の電車内でiPhoneから書く、なんてことも簡単に実現できてしまうのです。

ユリシズでは、一つ一つのドキュメントのことを「シート」と呼び、これを「グループ」で管理します。クライアント別にグループを分けたり、仕事の種類でグループを作ったりして整理するといいでしょう。また、グループは入れ子構造にもできます。たとえば、「進行中原稿」グループ内に「マイナビ出版」グループを作り、さらにその中に「Mac Fan」グループを作って原稿を保存していく…といった具合。特定の単語でフィルタを設定しておくと、グループ内で一致するシートを常に表示しておけます。強力な検索機能もあり、どれだけシートが増えても目的の原稿にすぐたどり着くことが可能です。

このほかにも、テキストを貼り付けると必ずプレーンテキストになったり(これが意外に超重要!)、最近流行りのマークダウン記法が使えたり、文字カウントや目標文字設定ができたり…と、かゆいところに手の届く機能が満載。ライターにとって決定版ともいえるアプリなのです。

洗練された美しいインターフェース

Ulyssesの魅力は、シンプルで洗練されたUI。ライターにとってテキストエディタは毎日使う仕事道具ですから、使い勝手はもちろん、見た目もシンプルで思考の邪魔をしないデザインであってほしいのです。

 

Markdown記法に対応

Ulyssesでは、 巷で人気のMarkdown記法が使えます。どんなふうに記述すればいいかわからなくなったときは、ツールバーのボタンから書き方が確認できるので安心。このほか、文字カウントや目標文字設定などライターにとってありがたい機能が満載です。

 

ライターにとっての「あったらいいな」がすべて詰め込まれています。

愛用者●山田井 ユウキ

フリーライター&カメラマン。おカタい記事から体を張った記事までなんでも書きます。

 

 

 

プロジェクト管理が楽になるMac上の“ホワイトボード”

【タスク管理アプリ】Trello

【開発】Trello, Inc. 【価格】無料
【場所】Mac App Store>ビジネス

 

タスク管理も進化する

従来のTo Doリストによるタスク管理は、やるべきことの抜けや漏れをなくし、目の前の作業に集中できるという意味ではとても効率的です。

しかし、ソフトウェアの開発や雑誌の編集作業のように、複数の異なる性質のタスクが複雑に関わり合っているプロジェクトでは状況の変化も多く、To Doリストではタスク同士の関連性や全体の流れを追い切れません。

そのため、開発現場ではプロセス管理システムとして「かんばん」や「タスクボード」と呼ばれるホワイトボードが用いられることがあるのですが、「トレロ(Trello)」はそれをMac上で再現できるアプリです。

トレロはホワイトボードと同じように使い方が自由なため、最初は何をすればよいのかわからず戸惑うかもしれません。まずはシンプルにタスクを段階ごとにグループ分けして視覚化してみることをおすすめします。

この際、1つのプロジェクト全体に当たるのが「ボード」で、タスクをまとめたグループが「リスト」、各タスクが「カード」という入れ子の関係になっていることがわかると、トレロはすぐに使えるようになります。カードはドラッグ&ドロップで別のリストに動かせますので、これによって進捗が可視化できるというわけです。

また、カードに書かれたタスクの状況が変化したら、リストをドラッグ&ドロップで移動して進行を確認できます。タスクボードはメンバー単位で作ったり、アイデアボードとして作ったりなど自由度が高いのも特徴です。

進捗管理以外にも担当者ごとにリストを分けたり、アイデア出しのキーワードをグループ化したり、読書メモに使ったりといろんな使い方が考えられる良作アプリです。

タスクボードで進捗管理

タスクボードの画面に、進捗状況に合わせた複数の「リスト」を作るのが基本です。ここではシンプルに「やること(To Do)」「やっていること(Doing)」「やったこと(Done)」リストを作りました。

 

カードに情報を追加する

リストの中には、個々のタスクに当たる「カード」が追加できます。カードにはラベルや期限の設定のほか、コメントや画像などを追加できます。複数人で動かすプロジェクトではメンバーも追加して管理できます。

 

ホワイトボードに付箋を貼るような感覚で、気楽に使えてグッドです。

愛用者●栗原 亮

Mac系編集者兼ライターときどき講師。ノマドワーク歴は12年。