プログラムはどうやって作られるの?|MacFan

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プログラムはどうやって作られるの?

文●竹林暁松尾高明(ともにTENTO) イラスト●大野文彰小平淳一

コンピュータを動かすためには、さまざまなプログラムが必要です。その基本的な考え方を見てみましょう。

●プログラミング言語を使う

前のページでも紹介したように、コンピュータは0か1の2進数で表現された命令しか処理できません。だからといって、0と1だけでプログラムを作ろうとしたら、それはおそろしく大変な作業になります。膨大な量の0と1の連なりを、普通の人間が読み解くことは難しいからです(もちろん書くのも容易ではありません)。

なので、少しでも人間の言葉に近い「プログラミング言語」という言語が発明されました。それを使って人間はプログラムを作ります。この人間が書いたプログラムを、マシン語に変換してくれるプログラム(これもプログラムなんです)が「コンパイラ」です。

 

【POINT】コンパイラはプログラミング言語からマシン語への翻訳装置

 

 

●プログラムの成り立ち

コンピュータができる仕事は山のようにあります。それらの仕事を指示する、つまりプログラミングをすれば、当然そのプログラムはとても複雑なものになってしまいます。しかし出来上がったプログラムをよく見ると、その構造はおよそ3種類に分けられます。すなわち「順次実行」「条件分岐」「繰り返し」です。

【順次実行】上から順に命令を実行します。
【条件分岐】条件に当てはまるときだけ命令を実行します。(例:2で割り切れたときだけ記録する、信号が赤になったら止まるなど)
【繰り返し】同じ処理を繰り返します。

また、よく使う命令のかたまりに名前をつけておき、いつでも呼び出して実行できるしくみもあります。これを「関数」「サブルーチン」などと呼びます。「メールを出す」「与えられた数の合計を計算する」など、よく使う処理を何度も書くのは面倒なので名前一発で呼び出せるようにしておき、手間を省くわけです。

 

【POINT】複雑なプログラムでもその構造はたったの3種類