2017.08.09
iPadとPC
米ビジネスインサイダーの取材に対して、マイクロソフトのエグゼクティブが「iPadプロはサーフェイス・プロの後追い」と発言したのが話題になった。どちらもペンを使った手書きをサポートし、マグネットで着脱できるキーボードが用意されたタブレットだ。しかし、実際に両方を使ってみると、2つは「似て非なるデバイスである」とわかる。
決定的な違いは、iPadプロはiOSで動作し、iOSアプリを使う「ポストPCデバイス」であり、サーフェイス・プロはPC向けのウィンドウズ10で動作し、タブレットとしても使える「モバイルPC」である点。その違いは、そのまま「iPadプロはPCの置き換えになるか?」という疑問の答えになる。PCでできて、iPadプロでは便利にできないことがよく話題になるが、逆にサーフェイス・プロをタブレット・モードで使ったときにもiPadのように快適にタッチ操作できないことに戸惑う。
ティム・クック氏が英テレグラフのインタビューで「iPadプロは多くの人にとってノートPCやデスクトップPCの代わりになる」と述べていた。言い換えると、多くの人のニーズをiPadプロは満たすが、すべての人のニーズを満たせるわけではない。PCでなければできないこと、PCのほうがうまくできることはこれからもあり続ける。だが、PCが万能というわけではない。iPadプロはPCとは違った形で多くの人々のニーズを満たし、PCにはない体験も提供する。ノートPCがiPadプロの完全な代わりになることもないのだ。
進化は2 in 1
この夏にMicrosoftも画面表示やペンを強化したSurface Proの新モデルを発売、2 in 1市場を開拓した自負があり、タブレットの進化は2 in 1であるとアピールしている。