2017.08.24
「Ed Tech」の最新事情。教育の在り方を一変させる注目のプロダクト&サービスに注目。
試験前、勉強のできる友だちにノートを借りた経験のある人は多いだろう。上手にまとめられたノートは、教科書以上に学習をサポートしてくれる。そうした“ノート交換”をiPhoneを使って行うアプリが学生の間で静かなブームになっている。アルクテラスが開発した「クリア(Clear)」だ。
代表取締役社長の新井豪一郎氏はNTT、コンサルティングファームを経て星野リゾートに入社。スキーリゾート事業の責任者を務めたあと、2010年に同社を創業したというユニークな経歴の持ち主だ。星野リゾート入社前から、テクノロジーと教育サービスの可能性に注目していたという。
創業して最初に始めたのは、生徒一人一人の個性を活かした教え方を実践するための学習塾向け指導ツール「カイズ」。これに手応えを感じた新井氏は、次にスマートフォンを使って直接的に子どもたちの学習を支援できるサービスを展開することにした。きっかけは、電車内で偶然耳にした会話だったという。
「女子高生がかわいく作ったノートを友だちに自慢していたんです。それを見て、これだ!と思いました」
ちょうど社内でも類似のアイデアが出ていたこともあり、「ノート共有」というコンセプトが固まった。β版を2013年12月に公開し、翌年4月に正式版をローンチ。現在までにダウンロード数は140万を突破している。