2017.07.13
一見ハデさはないけれど、“かゆいところに手が届く”新機能が盛りだくさんだ。
[Photos]ユーザが作成したライブラリをより効率的に
High Sierraへのアップデートにより、もっとも大きな変化が見込まれるソフトが「写真」だ。新機能として、ウインドウ右上に新設された「セレクションカウンタ」がある。ここには選択した写真が置かれ、ここからまとめてアルバムやデスクトップにドラッグ&ドロップしたり、写真を回転したり、お気に入りに指定したりできる。通常の操作より一手間増えるようだが、写真そのものをクリックすると選択が解除されてしまうこともあったので、全体としては作業効率が高まるはずだ。
Live Photosの編集が可能になることも喜ばしい変更点だろう。ループやキー写真の設定、トリミング等の調節ができるようになる。Live Photosは撮影タイミングがなかなか難しいだけに、編集機能が充実してくれるのはありがたい。
初期設定でサイドバーが表示されるように。サイドバー内の分類アイコンも増えて、目的の写真を探し出すのが容易になる。
ウインドウに新たに設置された「セレクションカウンタ」。選択したファイルが一度ここにリストアップされ、選択状態が維持されたままになる。
顔認識機能の「ピープル」はサムネイルが大型化し、誰の写真かがわかりやすくなる。顔認識機能は機械学習によって強化されるので、どんどん写真を読み込ませて鍛えたい。
[Safari]表示速度、ユーザ体験ともに最高の環境を構築
基調講演で真っ先にその速度向上が大きなトピックとして紹介されたSafari。High Sierraに搭載されるサファリは、同一ハードウェア上で動作するMacとウィンドウズの主要ブラウザよりも、各種ベンチマークテストにおいて高速な結果を残しているという。
また、ブラウジングを妨げる広告を表示しないための仕組みが追加される。まず検索や閲覧履歴を追跡して広告内容を決める「クロスサイトトラッキング」に対しては、トラッキング禁止の信号をサイトに送るだけでなく、機械学習によって広告主を特定し、トラッキングデータそのものを削除する。また動画の自動再生についてもオフにできるので、不愉快な広告の動画がいきなり流れてしまう事態も起きにくくなるだろう。
JavaScriptの実行速度において、SafariはGoogle Chromeよりも80%高速であると紹介された。JavaScriptは動的なWEBページのコンテンツの原動力となるため、Safariを使っていればさまざまなWEBコンテンツが快適に動作すると考えられる。
広告のトラッキング防止と動画の自動再生停止は、ユーザ体験の向上に大きく貢献しそうな機能だ。トラッキングについては機械学習で広告主を特定するということで、ユーザが相手を指定したりリストを編集しなくても自動的に広告が消える仕組みになるとのこと。
「リーダー」表示は、対応するページでは自動でオンにできる設定が用意される。たまに途中で途切れてしまうことがあるため、WEBページ側での対応も徹底されるよう期待したい。