多機能な高精細4Kディスプレイ「27UD88-W」|MacFan

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多機能な高精細4Kディスプレイ「27UD88-W」

文●松山 茂

LGの「Ultra HD 4K Monitor 27UD88-W」は、MacBookプロとケーブル1本で接続できる4Kディスプレイです。

HD解像度では目が疲れる

普段から原稿執筆やWEBメンテナンスなど、ほとんどの作業を13インチMacBookプロ(2016年モデル)だけでこなしている筆者ですが、月に数回ほど外付けディスプレイを使う機会があります。最新のMacBookプロにはUSBタイプC(サンダーボルト3)ポートしかないので、それだけを考えるとUSBタイプCポートのみを搭載したLGの「UltraFine 4K Display」や「UltraFine 5K Display」という選択肢もあります。しかし、私の場合は文字を扱うことのほうが多いので、「4K/5Kはまだ必要ないよなぁ」と思っていました。それよりも、さまざまな検証作業で昔のMacBookプロやMacミニ、アップルTVなどをつなげることがあるので、USBタイプCポートだけというよりも、HDMIやディスプレイポート(DisplayPort)を搭載した外付けディスプレイのほうが使い勝手もコスパもいいんです。実際、これまでもUSBタイプCとHDMI、ディスプレイポートの3種類を搭載したHDディスプレイを使っていたんですから。

ところが、先日ひょんなことから数十万枚にも及ぶ膨大な写真データを整理しなくちゃいけないことになりました。それも仕事とはまったく関係ない、個人的な作業。とても1人ではこなせないので、友人数名に手伝ってもらって、ダブりや失敗写真の削除など手分けして作業することに。写真整理に使用するノートPCは各自で持ち寄ってもらい、必要に応じて私が持っている外付けのHDディスププレイにつなげてもらうことになりました。

しかし、作業を続けていくうちにディスプレイ解像度に不満が…。最初は自分のノートPCの狭い画面で見るより、大きなディスプレイにつなげたほうが作業が捗ると好評だったんですが、数日経つとHD解像度でも「なんか画像が荒くて目が疲れるね」と口々に文句が出始めたんです。人間の慣れとは恐ろしいものです(笑)。そこで急遽、豊富な接続ポートを搭載している4Kディスプレイを用意することに。そこで選んだのが、LGの「Ultra HD 4K Monitor 27UD88-W」という製品です。

 

 

 

 

共同作業にもイイネ

本製品はUSBタイプCポートを1基搭載しているので、MacBookプロとの接続はケーブル1本でOK。しかも、USB PD(Power Delivery)をサポートしているので、接続しながらの電源供給も可能なんです。

画質に関しては、3840×2160ピクセルの4K解像度で言うことなし。使用している液晶パネルもIPSなので、どの角度から見ても色の変化が少なく、数人でディスプレイを覗きながら写真を選ぶなど、共同作業にもぴったりです。4K/60Hz出力対応のHDMI2.0に準拠したポートも搭載しているので、将来的に4K映像コンテンツを扱う機会が出てきても安心ですね。

目の負担や疲れを軽減する「フリッカーセーフ」機能や「ブルーライト低減モード」といった機能もあって、今回のような長時間の作業にも最適。さらに、これは購入してから気づいたんですが、画面を90度回転して縦位置で使えるピボット機能もあったんですね。写真整理にはあまり使いませんが、原稿執筆やWEBメンテナンスの作業には、実はこれがとっても便利。LGのユーティリティソフト「オンスクリーン・コントロール(OnScreen Control)」をMacにインストールすれば、水平垂直など画面を最大4つまで分割して使えるし、「サファリを表示する場合はブルーライト軽減モードにする」といったように、アプリごとにピクチャモードを設定しておくこともできます。

最初は写真整理のためだけに導入した本製品ですが、本来の執筆業務やWEBメンテにも非常に有効だと気づきました。写真の扱いは少ないから4Kは不要…なんて躊躇せずに、さっさと導入しておけばよかったと、今ではちょっぴり後悔。私の環境では、ディスプレイ接続がUSBタイプCに統一されるのはまだまだ先のこと。さまざまな入力端子を搭載したこの多機能4Kディスプレイには、当分助けられる日々が続くでしょう。

 

豊富な入力端子でさまざまな接続が可能

USB Type-CとDisplayPortに加え、HDMIが2つ用意されています。もちろんUSB Type-Cはディスプレイ接続用のポートとしてだけでなく、60WまでのUSB Power Deliveryやデータ転送にも対応しています。

 

狭額縁だからデザインもスッキリ

背面のカラーはホワイトですが、液晶ディスプレイを取り巻く部分はシルバーで引き締まったデザイン。狭額縁なので、27インチのわりにコンパクトに感じますし、正面からの見た目もスッキリしています。

 

ジョイスティック型スイッチを搭載

本体底部にあるジョイスティックを押すと、画面に操作メニューが表示されます。詳細メニューの操作や入力切替などもワンタッチでOK。ジョイスティックの長押しで画面オフもできます。

 

ちょっと大きめなACアダプタ

本体の厚さをスリムにするため、電源部分はACアダプタとして外付けになっています。そのおかげで、電源ケーブルもスリムで取り回しにも困りません。ACアダプタの置き場所だけが少々悩みどころです。

 

[SPEC]
【発売】LGエレクトロニクス
【価格】オープンプライス
【実勢価格】8万5000円前後
【サイズ】615(W)×425-535(H)×223(D)mm(スタンド付き)
【URL】http://www.lg.com/jp/monitor/lg-27UD88-W

 

【その他スペック】
【重量】6.2kg(スタンド使用時) 【備考】画面サイズ:27インチ、アスペクト比:16:9、パネル・タイプ:IPS、表面処理:ノングレア、有効表示領域(幅×高さ):597×336 (mm)、解像度:3840×2160(ドット)、画素ピッチ:0.1554×0.1554 (mm)、表示色:約10.7億色、視野角(水平/垂直):178°/178°、輝度:350cd/平方メートル、コントラスト比:最大5000000:1(通常1000:1)、応答時間(ms):5ms(GTG)、入力端子:HDMI×2、DisplayPort×1、USB Type-C×1(アップストリーム)、出力端子:ヘッドホン(ステレオミニジャック)×1、USB端子×2(ダウンストリーム)

 

私が紹介します!
松山 茂

東京の下町・谷中に暮らすフリーライター。Leicaと猫が好物。