「My Book」で安心・手軽にデータ共有|MacFan

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「My Book」で安心・手軽にデータ共有

文●栗原亮

アップル製品を手厚くサポートするハード&ソフトメーカーの新製品について担当者に直撃!

これまでにないデザインを

クラウドを利用したストレージサービスが普及してきたといわれるが、手元でファイルを確実に保存したいというニーズは依然として根強い。特に豊富なストレージ容量と高速な読み書き、取り扱いの簡単さなどから不動の人気を博しているのが外付けハードディスクだ。

「昔ながらの製品と思われるかもしれませんが、ハードディスクは現在も着実に進化を遂げています」と語るのは、ウエスタンデジタルジャパンでマーケティングを担当する宮本貴通さん。

 

“動作音は驚くほど静か。オフィスだと電源が入っているのも忘れてしまうほどです!”

チャネルマーケティングマネージャー
宮本貴通さん

 

同社は、外付けハードディスク世界販売台数でナンバー1の実績を誇るストレージソリューションのリーディングカンパニーで、個人向けからビジネス向けまで、豊富な製品ラインアップを揃える。その中でも、WDブランドとしてシンボリック的な存在であるのが、デスクトップ据え置き型の「My Book」だ。現在発売されている新モデルの特徴として、まず目につくのが「デザインの進化」だ。

 

 

My Book

【開発】Western Digital
【価格】2万1800円(3TB)、2万8500円(4TB)、4万200円(6TB)、5万3600円(8TB)

【URL】https://www.wdc.com/ja-jp/

 

COMPANY

ウエスタンデジタルコーポレーションは、1970年に米国で創立された、ストレージソリューション企業。フラッシュメモリやハードディスクドライブを主力製品とし、近年はSSDの製造・販売にも注力している。コンシューマ向けのWDブランド以外にもエンタープライズ向けのHGSTブランドやフラッシュストレージのSanDiskブランドなど複数のブランドを擁している。
【PRODUCT SPEC】サイズ:49(W)×171(H)×139(D)mm/インターフェイス:USB3.0、USB2.0/容量:8TB、6TB、4TB、3TB/備考:Time Machine対応、パスワードロックとハードウェア暗号化、 3年間の製品保証

 

 

これまでも他社製品とは一線を画すスタイリッシュな外観が特徴であったMy Bookは、2016年10月にデザインがフルリニューアルされた。これまでの外付けハードディスクのイメージを一新するような、質感の異なるツートーンのブラックが印象的で、イヴ・べアール氏率いるデザインスタジオ「fuseproject」との提携によって生み出された。

イヴ・べアール氏といえば、発展途上国の子ども向け「100ドルPC」やフィットネス用リストバンド「Jawbone UP」、スピーカ「Jawbone JAMBOX」などのプロダクトデザインを手がけたことでも知られる人物で、その活動は「デザイナー」の枠を超え、デザインの持つ力で社会を変革するイノベーターとしての側面を持つ。

「これまでの常識からすると、外付けハードディスクとしてはとても異質な見た目かもしれません。しかし、生活の中でMy Bookがごく自然に溶け込むのには、このようにシンプルなデザインである必然性がありました。これ見よがしに明るいアクセスランプが点滅するようなこともありませんし、製品名のロゴもミニマルなデザインになっています」

さらに、このMy Book開発にあたっては共通のコードネームが与えられ、ポータブルタイプの「My Passport for Mac」も、同じコンセプトでデザインされている。

安心・安全を実現する技術

また、生活に溶け込むMy Bookのデザインコンセプトは外観にとどまらず、機能面においても実現されている。これは第2の進化とも呼べるだろう。

これまで外付けハードディスクといえば、基本的にウィンドウズ用とMac用と異なるラインアップで提供されることが一般的であったが、My Bookでは出荷時のディスクフォーマットを「exFAT」とすることで、Macでもウィンドウズでも購入して設置したらすぐに使い始められるようにしている。また、HFS+でフォーマットし直す必要はあるが(その際、ハードディスク内のデータが消去されるので注意)、macOSの標準バックアップ機能であるタイムマシン(Time Machine)にも対応しており、一度設定してしまったらユーザはその存在をまったく意識する必要がなくなる。

「設定するのにあれこれ悩む必要はありません。どんな環境でも買ったその日にすぐ使い始められることが重要です。あとは何も気にしなくても自動で、安全にバックアップを行ってくれます。もちろん、用途に合わせて選べるように3TBから8TBまでのラインアップを用意しています。動画ユースやヘビーユーザは8TBモデルに興味を持っていただいているようですね」

さらに、一般的にはあまり知られていないことだが、My Bookは同クラスの製品と比べても最長の3年という保証期間を誇る。

「内部の仕様を公表しているわけではありませんが、My BookではNASなど動作の安定性と高耐久性が求められる信頼性の高いドライブの技術がフィードバックされています。それによって業界最長クラスの保証期間が実現できたのです」

さらに、独自のメンテナンスツールやドライブのパスワードロックソフトも標準でMac対応しており、セキュリティ面も磐石なものとなっている。ビジネスでもプライベートでも安心して使えるMy BookシリーズはあなたのMacライフをより充実したものにしてくれるに違いない。

 

 

据え置き型の外付けハードディスクでも6シリーズを展開。用途に合わせて選ぶことができる。

 

 

イヴ・べアール氏によってデザインされた美しい筐体。質感の異なるツートーンのブラックが印象的で、Macにもマッチする高いデザイン性を誇る。

 

現実とデジタルの境界を表す

My BookとMy Passport、My Passport for Macのデザインは、インダストリアルデザインのビジョナリストであるイヴ・べアール(Yves Béhar)氏の手によるもの。上下で異なる意匠は、クリーンなデジタルの世界と物理的な質感を持つ世界を表現したものだ。洗練と遊び心を融合した、これまでにないデザインとなっている。

 

ストレージの最先端を行く

WDブランド製品は内蔵ストレージの分野でも定評がある。たとえば、安定性と耐久性が特長の「WD Red」シリーズのうち、8TB以上の大容量モデルでは筐体内にヘリウムが密封されている。「このクラスになると空気の分子の大きさですらデータの読み書きに影響を及ぼしてしまうのです(宮本さん)」。

 

AES256bitの暗号化にも対応

My BookにはMacとWindows用のセキュリティ機能として「WD Securityソフトウェア」が同梱されている。これにより、重要なデータを取り扱っていても情報漏洩の危険性を下げられる。もちろん、Time Machineにも対応しているのでMacユーザも安心だ。