フランス語通訳・翻訳家が使うiPhoneアプリとは?|MacFan

レクチャー となりのアプリ

第8回 笹根由恵

フランス語通訳・翻訳家が使うiPhoneアプリとは?

文●美崎栄一郎

「iPhone/iPadバカ」でも知られるビジネス書作家・美崎栄一郎氏が、著名人のiPhoneの中身を覗き見!

見せる人/笹根由恵

フランス語通訳・翻訳家、フランス語・英語通訳案内士。バレーやサッカーなどのスポーツの国際大会から、オペラなどの歌劇やビジネスといった幅広い分野で通訳として活躍中。訳書には『今度こそ読み通せる名著 アランの「幸福論」』(ウェッジ)やドミニック・ローホーの『ゆたかな人生が始まる シンプルリスト』(講談社+α文庫)等がある。

 

笹根由恵さんのiPhoneメイン画面にあるアプリ NHK WORLD RADIO JAPAN/imiwa?/ロベール仏和/プチロワ4/ChatWork

 

 

マネージャー的役割も

フランス人作家であるドミニック・ローホーさんのベストセラー『ゆたかな人生が始まる シンプルリスト』などの翻訳をされている笹根由恵さん。お仕事はフランス語通訳と翻訳です。バレーボール世界選手権などのスポーツの大会が日本で開催される際には、担当の海外チームに同行して、すべての通訳業務をこなすそうです。というわけで、今回は通訳&翻訳の裏側的な話をお伺いしました。

まず、通訳の仕事からですが、スポーツの代表チームに同行するというのはどのような感じなのでしょう?

「試合会場はもちろん、チームの移動や練習会場、選手がケガをした場合は病院まで付き添って通訳業務を行います。選手の食事タイムにも同席しますよ」

ということは、“通訳”といっても、選手のマネージャー的な仕事もこなさねばならないようですね。選手がオフの日は、観光案内まですることもあるそうです。

「選手のケガや病気で病院に同行する場合は、筋肉や身体の医学的な部位の話もしなければなりません。通常は事前に相当な知識を予習して行きますが、ケガは予習できないので大変です」

通訳はアドリブで行うと思っていたのですが、実はそうではないようですね。事前にチームの実績や過去の大会結果などを頭にたたき込んでから通訳に臨むそうです。そうしなければ、インタビュー中に「過去の試合やプレーに対して、今回はどうだったのか」というような専門的な質問を上手に訳せないし、監督や選手が省略して話している内容も補足できません。そんな内容はフランス語辞書にも載っていないわけで、デキる通訳はその事前準備が違うのです。

素朴な疑問として、フランス語は日常で音としてあまり耳にしませんが、語学力が錆びつかないように工夫することってあるんでしょうか。

「私はNHKのラジオ放送アプリ『NHK WORLD RADIO JAPAN』を使っています。このアプリは日本のニュースがフランス語で放送されるので便利ですよ」

笹根さんのiPhoneから、日本のニュースがフランス語で流れてきました。このアプリの優れているところは、テキストでも内容が配信されること。わからなかった単語やフレーズがあっても、再確認できるんです。英語でも放送されているので、英語を勉強する人にもおすすめ。ちなみに、笹根さんは英語も通訳できるらしいです。天は人に二物を与えずというけれど、ムムム。

これは語学を勉強する人には使えるアプリですね。時事ネタのほうが、実際に話すときに話題にしやすいですしね。




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