独自のセンスと技術力で視聴者を虜にする映像クリエイター|MacFan

アラカルト 林檎職人

[インタビュー]安達亨・板倉俊介

独自のセンスと技術力で視聴者を虜にする映像クリエイター

文●山田井ユウキ写真●黒田彰

アップル製品を使いこなすプロフェッショナルたち。彼らの仕事場にフォーカスし、その舞台裏を取材します。

 

 

( 職人とその道 )

 

安達亨(Toru Adachi)

 

板倉俊介(Shunsuke Itakura)

AC部は安達亨氏、板倉俊介氏、安藤真氏の3名により1999年に結成された映像制作ユニット。在学中に制作した「ユーロボーイズ」がNHKデジタル・スタジアム年間グランプリを受賞。現在は安達氏・板倉氏の2名で活動しており、多数の企業CM、ミュージックビデオなどの制作を手がけている。独特の表現とオリジナリティにはファンも多く、国内外から高い評価を受ける。2014年には「高速紙芝居」が第18回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門審査委員会推薦作品に選ばれた。【URL】http://www.ac-bu.info

 

 

発端はゲームで遊ぶため

ゆるいタッチのイラストがコミカルに動き回るモーショングラフィックス│思わずツッコみたくなる絶妙な作風で注目を集める映像制作集団がAC部だ。その技術力と独自性は業界内外から高く評価されており、テレビ番組や企業CM、ミュージックビデオなどの作品を多数手がけている。

彼らの代表作には、音楽ユニット・グループイノウ(group_inou)の「THERAPY」や、USB充電式ライターのCM「未来のライター Jii! Jii! Jii!」、合同会社西友のCM「未来は、ヤ◯イ。」シリーズなどがあり、2016年には東京都選挙管理委員会の啓発動画も制作して話題を呼んだ。動画を再生してみれば、「ああ、これ見たことある!」となることだろう。

見た人を虜にする不思議な魅力を持った作品を作り続けるAC部。彼らのクリエイティビティはどのようにして培われたのだろうか。

AC部が誕生したのは1999年のこと。多摩美術大学の同級生だった安達亨氏、板倉俊介氏、そして現在はゲーム会社に勤務する安藤真氏の3名が、当時人気だったゲームをやりこむ部活を作ろうという目的でAC部を結成した。「まさかそのAC部がここまで続くなんて当時は思ってもみませんでした(笑)」と板倉氏は笑う。

グラフィックデザイン学科に所属していた3名は、結成当初にAC部の部員募集ポスターを作成。オリジナルのイラストや写真のコラージュなどのテクニックを駆使してグラフィックを制作した。最終的に作成した枚数は30~40枚。中にはポスターを収集するファンがいるほどだったという。




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