大晦日のロマンチックプラハ|MacFan

アラカルト 旅する鈴木

大晦日のロマンチックプラハ

文●鈴木陵生

ヨメと世界一周の旅を続ける映像作家・鈴木陵生氏。彼が各地で写し出す「そこにしかなかったもの」。

「今年の大晦日はロマンチックに過ごしたい」

前年の年越しを、アフリカのテントの中で過ごしたヨメと僕の意見は、珍しく合致した。蚊と戦いながらの年越しは、それはそれで面白かったのだが、もう少しムードのある大晦日も夫婦旅には必要なのかもしれない。

ヨーロッパを旅していた僕らは、チェコの首都プラハにやってきた。到着したのは、クリスマスの数日後。1000年続くというプラハの旧市街のはずれに、僕らはアパートを借りた。プラハは素敵なアパートが安く借りられる。これは、ロマンチック大晦日の期待がかかるというものだ。

不揃いの石畳に、曲がりくねった細い路地。そしてその両側に並ぶ、歴史ある建物たち。人もまばらな夜に街を歩いていると、薄暗い街灯も相まって、本当に中世の世界にいるような錯覚に陥ってしまう。プラハの魔法だ。

 



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