グリーンハウスのUSBインサートカップウォーマー|MacFan

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注目の新製品をPOP広告で知る!

グリーンハウスのUSBインサートカップウォーマー

文●栗原亮

アップル製品を手厚くサポートするハード&ソフトメーカーの新製品について担当者に直撃!

幅広いアイテムを展開

古くからのMacユーザであれば、「グリーンハウス」と聞いて増設用のメモリを取り扱うコンピュータ周辺機器メーカーという印象があるかもしれない。現在もフラッシュメモリや液晶ディスプレイ、ケーブル類などの開発・販売を行っているが、近年は時代のニーズに合わせる形でその事業内容を拡大してきた。同社が店頭などで配布している製品カタログを見ると、コンピュータ周辺機器からデジタルAV機器、USB扇風機やUSB加湿器のようなUSB周辺グッズ、さらにはビアサーバなどのキッチングッズまでラインアップされており、その製品カテゴリの多様さにはあっと驚かされる。

「弊社はもともとメモリから始まった会社ですが、コンピュータ周辺機器のラインアップを拡充する過程でUSB機器も取り扱うようになりました。その中でUSB加湿器のようなヒット商品も生まれてセレクトショップや雑貨店とのお取引が広がり、キッチングッズの企画、販売へと展開していきました」(本社コンシューマ営業部・齊藤英一郎さん)

製品の規格が共通化されている従来のコンピュータ周辺機器と異なり、生活用品の世界はアイデアを形にして製造し、販売するまでの一貫した「ものづくり」のノウハウが重要だ。その点、メーカーとして長年の経験を持つグリーンハウスでは、いちからプロダクトを企画・開発できるのが強みである。

今回新たに作り出したのが「USBインサートカップウォーマー」だ。このインサートカップとは、オフィスでコーヒーやお茶などを飲む際にホルダーにはめて用いるプラスチック製の使い捨てカップのこと。

「もともと社員と来客用向けにユニマット(オフィスでのコーヒー提供サービス)さんのコーヒーサーバを契約していたのですが、電話などで仕事に熱中しているとコーヒーがいつの間にか冷めてしまうということがしばしばありました。『USBカップウォーマー&クーラー』という製品もあるのですが、こちらはカップの底面だけを加熱するものであり、“保温”の時間を長引かせるためのものでした。それに加え、インサートカップは使えなかったので、飲み終わったら毎回洗わなければならないのが不便でした」

こうした不満をすべて解消し、オフィスでいつでも温かいドリンクを飲むためにはどうすればよいのかを考えた末にひらめいたアイデアが、「インサートカップ専用のUSBウォーマーで熱効率をアップさせる」というものであった。

 

 

USBインサートカップウォーマー(GH-CUPAシリーズ)

【発売】グリーンハウス
【価格】オープンプライス
【実売価格】3980円
【URL】http://www.green-house.co.jp/
【PRODUCT SPEC】サイズ:82(直径)×89(H)mm(本体)、90(直径)×22(H)mm(シリコンキャップ)、80(W)×80×(D)×20(H)mm(スタンド) インターフェイス:USB Type A 電源:5V 安全装置:ヒーター部が約65℃以上で給電停止、約60℃で再給電 ケーブル長:150cm 保証期間:6カ月

 

COMPANY

本社を東京都渋谷区に構える株式会社グリーンハウスは、コンピュータ周辺機器ならびにデジタルAV機器などの開発・製造・販売を行う。ブランドステートメントとして“デジタルフォーヒューマン”(人のためのデジタル機器)を掲げ、人の生活や環境をより良くするための便利なデジタルライフの実現を目指している。

 

自分たちが欲しいと感じたグッズが一番よく売れます

営業本部 本社コンシューマ営業部
コンシューマ営業1課 課長
齊藤英一郎さん

 

 

飲み頃の温度をキープできる

発想はシンプルではあったが、実際に製品化する際にはさまざまな課題があった。まず、普段利用しているインサートカップは契約しているコーヒーサービス会社から提供されているものだが、そもそもインサートカップというのは世の中にどのくらいの種類があるのか、市場規模やオフィスでの浸透度などはどれくらいなのかを調べるところから始めなければならなかった。

「結果的にオフィス向けのコーヒーサーバは国内で約50万台の販売規模があることがわかりました。インサートカップは100円ショップで販売されているものも含めて市場で流通しているものをほとんど集めたところ、4、5社で10種類ほどのバリエーションがあり、それぞれを比較してみました。同じように見えてもカップを固定するホルダーの形状などがメーカーによって細かな違いがあり、どのカップでも使えるようにヒーターの形状を考えました」

さらに、このような製品があったらオフィスで使ってみたいかどうかを社内で多数ヒアリングしたり、競合が存在しないかどうかなど市場性を見極める作業が積み重ねられたという。

その研究の結果、2層構造のカップウォーマー本体にセットして温かい飲み物を入れてシリコンキャップをすることで、従来の“保温”だけでなく“加熱”が可能、さらに温度センサとの組み合わせることで50~60度という飲み頃の温度を長時間キープできる新製品に辿り着いた。

「別売りのAC電源でも加熱できますが、ほとんどのコンピュータには必ず付いているUSBポートに接続することでも利用できます。また、一般的なオフィスのデスクの上は必ずしも広くないので、ケーブルが邪魔にならないようにスタンド部分をマグネットで分離できるように工夫しました」

「琺瑯」素材をイメージさせる質感の製品はアイボリー、レッド、ブルー、グリーンの4色展開で、パッケージデザインも社内で行った。今回作成してもらった製品POPにも、そのコンセプトがよく表れている。

「デスクの上でもほっと一息つけるコーヒーのイメージとカラーリングを意識しました。いつでも温かい飲み物が飲めるうれしさをお伝えできればよいなと思っています」

 

 

大ヒットのビアサーバ

グリーンハウスの企画力がいかんなく発揮されたヒット商品が、超音波でクリーミーな泡を作り出すスタンド型ビアサーバ「GH-BEERFシリーズ」(左)とハンディ型の「GH-BEERBTシリーズ」(右)だ。今ではキッチングッズは有力な商品カテゴリとして認知されている。

 

ファミリーや高齢者の心をつかむ

乾電池で駆動するポータブルDVDプレーヤ「GH-PDV10V-BK」(右)やデジタルオーディオプレーヤ「GH-KANARTシリーズ」(左)も根強い人気を持つ。自動車での移動中に後席の子どもに見せたり、デジタル機器に不慣れな高齢者などのニーズがあるからだ。

 

信頼性で注目を浴びるフラッシュメモリ

グリーンハウスが古くから取り扱っているフラッシュメモリ製品はデジタルカメラやスマートデバイス向けのSDカード、マイクロSDカード、PC向けのUSBメモリが主流だ。低価格競争からいち早く抜け出し、高品質な製品を提供する戦略にシフトしたことで顧客からの支持を集めている。

 

オフィスで女性に人気のUSB加湿器

乾燥する冬の季節に人気が高まるのが卵型のUSB加湿器「GH-UMSEE/Fシリーズ」(右)とスタンド型の「GH-UMSSBシリーズ」(左)だ。一見すると加湿器とわからないスタイリッシュな外観が女性の人気を呼び、オフィス机に設置している人が増えているという。