2016.11.10
パソコンからスマートフォンへのパラダイムシフトが起きている今、働き方変革が求められている。それに必要なものはいったい何なのか。ビジネス向けクラウドサービスを展開するボックス(Box)創業者・CEOのアーロン・レヴィ氏に話を聞いた。
日本もこだわりを持つべき
我々の都市での生活に、スマートフォンはもはや欠かせない存在となった。日本においては、オフィスで利用するコンピュータはパソコンが主体だが、そのパラダイムからの変化を見通している人物がいる。彼が予測する未来の働き方は、どんな姿なのだろうか。
2005年に創業した「ボックス(Box)」は、ビジネス向けクラウドストレージサービスとして急成長し、2015年に上場を果たした企業だ。南カリフォルニア大学の学生寮で起業し、現在も創業者でCEOのアーロン・レビィ氏は、「自分がそうあるべきだ」と考えることをボックスで実現しているという。
「我々は、未来のワークスタイルの実現を常に目指してきました。個人向けには最適なツールがたくさんありましたが、当時ビジネス向けには存在していませんでした。それが起業のきっかけであり、それは同時に私の個人的なフラストレーションを解決することでもありました。なぜビジネスでももっとシンプルにできないのか? 仕事でも体験を追究すべきではないのか?と常々考えてきました」
レビィ氏は、米国と日本のビジネスの現場でのサービスの状況に大差はないと指摘する。日本は決して、ビジネスやテクノロジーに対してコンサバティブではないという。だからこそ、もっと働き方にこだわりを持つべきだ、と指摘する。
なぜ、スマートフォンやクルマなどはデザインにこだわるのに、WEBサービスや業務向けのシステムではこだわりを持たないのか。「仕事だから」という言い訳から離れ、最適なものを追究していくことにコストを費やすことが、働き方の変革には不可欠なのだ。