2016.10.29
ホリデーシーズン前のこの時期は、例年アップルが新製品やサービスを続々と発表するため、それを楽しみにしている読者も多いだろう。そんな中、アップルは製品をメンテナンスするための「修理サービス」の価格を改定した。ほぼ全製品に渡るこの改定は、おそらく過去に例を見ないほどの大規模なものになった。その中身と目的は何なのだろうか。
よりよい安心感が得られる
米国時間9月7日といえば、毎年恒例となりつつある、アップルのスペシャルイベントが行われた日だ。iPhone 7をはじめとした新製品が発表されたと同時に、既存のiPadやiPod、アップルTVの値下げが行われるなど、かなり大掛かりな製品価格の見直しが行われる特別なシーズンとなった。
だが、今年はそれだけで終わりではなかった。アップルは製品だけでなくサービス、しかも修理価格の見直しも行ったのである。もっとも衝撃的なのは、純正の延長保証サービス「アップルケア・プラス(AppleCare+ 以下AC+)」加入時におけるiPhoneのディスプレイ破損時の修理価格が、3400円(税別、以下同)へと値下げされたことだろう。この価格は従来の最安値だったiPhone 6シリーズ(7222円)の半分以下であり、iPhone 6sシリーズ(1万1800円)では、8000円以上の値下げになっている。
AC+は有料の延長保証サービス(かつ、2インシデントの制限付き)とはいえ、これに加えてバッテリの消耗時無償交換(1回まで)や、2年間の製品保証(アクセサリを含む自然故障への無制限の修理対応)と電話やチャットによる年中無休のサポートまで付いてくる。毎年買い換えるようなヘビーユーザはともかく、一般的な「2年縛り」で買い替えサイクルを行っている大多数のユーザにとってAC+は「入らないと損」と言っても過言ではないバリューを持つサービスになったのは間違いない。