DR-100MKIII|MacFan

プロダクト&リリース iなmono HARDWARE

サイズを凌駕するクオリティ信頼度抜群の多機能ハンディレコーダ

DR-100MKIII

文●早川厚志

[ステレオリニアPCMレコーダ]TASCAM DR-100MKIII

文句なしの高音質を実現

僕は趣味で音楽活動をしていて、月に1度のペースでライブにも出演しています。ライブハウスでは、自分の演奏をiPhoneや小型レコーダを使って録音することがあるんですが、あまり音が良くありません。音が良ければ演奏も少しだけ上手に聴こえる(?)ので、しがないアマチュアミュージシャンですが、できるだけ良い音で録りたいんです。

 

 

この「DR-100MKIII」は、ハイレゾ録音に対応した業務用ステレオリニアPCMレコーダです。最高でPCM 192kHz/24ビットまでのWAV(BWF)形式と、44・1/48kHz、128k~320kbpsのMP3形式での録音が可能な本製品は、録音時のS/N比が109dB(つまり、10万信号に対して雑音が1以下)という低ノイズを実現しました。

また、一指向性コンデンサマイクと無指向性コンデンサマイクを2つずつ、計4つの内蔵マイクを搭載。単一指向性マイクには振動によるノイズ混入を軽減してくれるショックマウント機構も装備しています。

さらに、底面にはファントム電源に対応したロック付きのキャノン端子(XLR/TRS入力)が用意されていて、外部マイクを接続して使うことも可能です。XLR/TRS入力にはディスクリート構成の低ノイズHDDAマイクプリアンプが使われているなど、ハイエンドモデルならではのクオリティなんです。

 

 

 

ショックマウント機構付マイク

単一指向性と無指向性の両方のステレオマイクユニットが搭載されています。単一指向性マイクには、ショックマウント機構が装備されているので、床や机など設置場所の振動から生じるノイズも防いでくれます。

 

内蔵バッテリと乾電池の併用可

大容量のリチウムイオンバッテリを搭載しているので、長時間駆動が可能です。さらに単3形電池(×2本)とリチウムイオンバッテリとの併用で、より長時間の駆動が可能になります。単3形電池はアルカリ乾電池、ニッケル水素電池またはリチウム乾電池に対応しています。

 

 

かゆいところに手が届く!

本製品の素晴らしさは高音質だけではありません! 僕が惹かれたのは、むしろここから説明する数々の便利機能です。

まず、本体の前面/側面/底面には、レベル調整やリミッタなど、使用頻度の高い切り替え操作をワンタッチで行える物理スイッチを合計6つ配置。わざわざ液晶パネルのメニューからお目当ての項目を探して切り替える、といった手間が必要ありません。

次に、録音中のファイルよりも低いレベル(マイナス12dB)のファイルを同時に録音できる「デュアルレベル録音」機能です。ライブ録音はレベル調整が難しく、リハーサルでしっかりと調整したつもりでも本番では音量が予想を上回ったり、逆に低すぎたりしてうまく録音できないことがあるんです…。本製品には、音量のピークを検出して適正レベルにする「ピークリダクション機能」も搭載されていますが、万が一、これでもレベルオーバーしてしまった場合は、同機能によって録音された低いレベルのバックアップファイルが存在するので、録音ミスを防げる仕組みになっています。

さらに、非圧縮ファイルである「WAV形式」と圧縮ファイルである「MP3形式」の録音を同時に行える「デュアルフォーマット録音」機能も搭載されています。この機能により、ライブのあと録音したファイルをその場で参加メンバーに渡すときはMP3、あとでじっくり編集するときはWAV、といった使い分けが可能です。なお、WAV形式の録音ファイルには、入力ソースや録音レベルなどのセッティング情報を埋め込めるので、あとからどのような設定で録音したのか確認できます。

もう1つうれしいのが、内蔵リチウムイオンバッテリと単3形電池(×2本)とを併用できる「デュアルバッテリ」機構です。優先して使うバッテリを「単3形電池」に設定しておけば、単3形電池を使い切ると自動で内蔵リチウムイオンバッテリに切り替わるので、その間に単3形電池を交換できます。つまり、単3形電池→内蔵バッテリ→単3形電池といった連係により、いっそう長時間の録音が可能なんです。ちなみに、内蔵指向性マイク入力(ファントム電源未使用)、WAV形式/44・1kHz、16ビットで録音した場合、内蔵バッテリのみなら約12時間、ニッケル水素電池(充電式単3乾電池)なら約3時間30分の連続使用が可能です。これだけ持てば、長時間にわたるイベントでも音質バッチリで丸ごと録音できそうです。

高音質録音はもちろんのこと、かゆいところにまで手が届くように設計された充実のハンディレコーダ、肝心なのは演奏者の腕…ですね。

 

外部マイクも接続可能

下面には外部マイク用のXLR/TRS入力端子(アンフェノール製コネクタ)を搭載。ロック機構が付いているので、万が一脚などが引っかかって引っ張られても簡単には抜けません。ディスクリート構成の低ノイズHDDAマイクプリアンプを搭載し、高音質&低ノイズを実現しています。

 

単体録音に適した別売りアクセサリ

別売りの「AK-DR11G MKⅡ」は、ウィンドノイズを低減するファーウインドスクリーンや手持ちでの録音に便利なグリップ、長時間の録音に便利なACアダプタ、持ち運びに便利なソフトケースなど、本製品単体で録音するのに役立つアクセサリがセットになっています。

 

 

[SPEC]
【発売】ティアック 【価格】オープンプライス 【実売価格】5万円前後 【Size】80(W)×155.7(H)×35(D)mm  【URL】https://tascam.jp/jp/product/dr-100mkiii/

 

【その他スペック】
【重量】375g(電池を含まず)) 【備考】記録メディア:SDカード(64MB~2GB)、SDHCカード(4GB~32GB)、SDXCカード(48GB~128GB)、ファイルフォーマット:WAV(BWF)、MP3、チャンネル数:2チャンネル(ステレオ)、消費電力:7.5W(最大時)、動作温度:0~40℃、再生スピードコントロール(VSA):-50%~+200%(1%ステップ)、内蔵スピーカ:0.4W(モノラル)、付属品:デジタル入力変換ケーブル、取扱説明書(保証書付き)

 

私が紹介します!
早川 厚志

新商品には即飛びつく、Macソフト情報サイト「新しもの好きのダウンロード」主宰。