[インタビュー]tokco(獣医師・メディカルイラストレーター)|MacFan

アラカルト 林檎職人

医学とアートを高度に融合、日本の医療をビジュアルから変えるイラストレーターの挑戦

[インタビュー]tokco(獣医師・メディカルイラストレーター)

 

( 職人とその道 )

 

tokco
(獣医師・メディカルイラストレーター)

医学およびアートの高度な知識と技術を要する専門技術職、メディカルイラストレーターとして活躍。医療関連企業のプレゼンテーションや図鑑、教科書、医学書、医学論文など多方面でビジュアルを手がけるほか、日本で現在認知度の低いメディカルイラストレーター職の啓蒙活動を展開。解剖学を得意とし、獣医師として勤務した経験から、獣医学向けのイラストレーションも担う。株式会社レーマン代表取締役。

 

 

イラストでわかりやすく伝える

「メディカルイラストレーター」なる職業をご存じだろうか。医学書や論文などに載せる、骨格や臓器といったイラストを手がける専門技術職だ。tokco氏は現在日本で唯一、獣医師国家資格を持ったメディカルイラストレーターだ。

仕事内容を端的に説明すると、専門的で難しい医学の知識や医術の手技(手術や検査の技術)を、イラストでわかりやすく伝えることだ。たとえば、医者が手術の方法を学ぶために使う手技の教科書で、指の使い方、力加減などをイラストで表現。文字では伝わりづらい部分も、イラストがあれば理解力が上がるという。

医療機器メーカーの取扱説明でもイラストは大活躍だ。医療機器はまず医者に試してもらうことで開発されていく。その過程でバージョンアップされていく製品性能を表すには、イラストという表現がぴったりだ。写真や動画では血液などが邪魔をして見えづらいので、不要な要素を排除してイラストで製品の使い方を伝える。

その過程で必要なのが、医学や医術の高度な知識だ。tokco氏は獣医師としての経験を活かし、糸の持ち方や臓器の質感などを直感的にイラストに起こすことができる。「実際にオペの経験があるので、大事なポイントがわかる。そこをわかりやすく伝えたい」とこだわりを明かす。




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