コピー&ペーストの作業をもっと賢く行ってみよう!|MacFan

レクチャー マックワーカーの足し並み

コピー&ペーストの作業をもっと賢く行ってみよう!

文●村田有紀 ?ostill

使えるソフト、使えるサービス、使えるアイデア

今月のお題

コマンドとC、コマンドとP。コピペは誰もが知っているショートカット。何かを選択して、そしてそれを貼る。キーボードで操作する人が多いはずだけど、本当にそれが一番効率的な方法なの?

…ということで、

コピー&ペーストの作業をもっと賢く行ってみよう!

 

 

 

マウス操作のほうが実は便利!?

Macを使い始めて最初に覚えた基本操作は「保存」と「コピー&ペースト」という人が多いのでは? 日常的に使う[コマンド]キー+[C]キー(コピー)と[コマンド]+[V]キー(ペースト)は、目を閉じていても操作できる、なんていう人もいるでしょう。

さて、そのコピー&ペーストですが、毎日何十回何百回?とやるだけに、仕事で行うときにはもっと効率化を図ってみたいところです。こうした単純な作業を当たり前に思っていないで、少し視野を広げてみましょう。

コピー&ペースト関連のユーティリティというと、まず思い浮かぶのがクリップボードを拡張してコピーの履歴を記録するソフト。このタイプは、無料で利用できる単機能のものから多機能なユーティリティソフトまで、Macアップストアやインターネット上で数多く公開されています。たしかに、複数のコピーを保存しておけたら、ウインドウを何度も行き来してコピーとペーストを繰り返す作業が軽減されます。

特に定型文を使うプログラマーや、複数の画像ファイルを扱うデザイナーにとっては、非常に重宝する機能ですね。プレゼンテーションの資料を作る際にも活躍しそうです。

多彩なペーストを実現する「ポップクリップ」

また、多くの人におすすめしたいのが、「ポップクリップ(PopClip)」というソフト。これは、実はクリップボードを拡張するものではありません。コピーをインプットとしたら、アウトプットであるペーストの動作に注目したソフトといえるでしょう。コピーした文字列から新規ファイルを作成したり、翻訳サイトに直接落とし込んだりといったことがクリックで簡単にできるようになります。そして最大の特徴は、エクステンション。しなければならない作業を、グッと簡略化できます。

たとえば、住所を選択して直接グーグルマップで検索したり、製品名から直接アマゾンで検索するといったことが可能になります。さらには選択した文字列を半角に変換したりダブルクォーテーションを付けることもできます。

操作は独特ですが、これまでこちらのファイルからあちらのソフトへといったアクションを要していた操作が、手元で完結できるようになり、作業の効率化を実現できます。

 

足し並みソフト

PopClip

【作者】Pilotmoon Software
【価格】840円
【カテゴリ】Mac App Store>ユーティリティ

インストール後、テキストを選択すると操作ボタンがポップアップ表示されます。インターフェイスはiOSのコピー&ペーストに似ているので、iPhoneユーザなら、迷うことなく操作できるでしょう。なおMacアップストアで取り扱いがありますが、購入前に試してみたい場合は、開発元のWEBサイトから無料のトライアル版がダウンロードできます(URL:https://pilotmoon.com/popclip/)。

 

1・インストールしたらまずは使ってみよう

ポップクリップをインストールすると、メニューバーの部分にアイコンが追加されるので、ポップクリップが「入」になっていることを確認します。

そして文字列を選択すると表示されるiOS風のポップアップバーには、「カット」や「コピー」のほかに、虫眼鏡や本のアイコンが表示されているのがわかります。このアイコンは、それぞれWEB検索と辞書にコピーした文字列を渡します。

選択中の文字列がメールアドレスであれば新規メール、URLであればサファリなど、内容にあったペースト先が選択肢として表示される仕組みとなっています。

デスクトップのメニューバーにアイコンが追加されます。「ログインから始める」を有効にすると、Mac起動時にポップクリップが自動で起ち上がります。

 

文字列を選択すると、ポップアップバーが表示されます。図では文書の画面ですが、WEBページやメール、ほかのソフトの選択可能なテキストであれば、ポップクリップが反応します。

 

2・エクステンションで機能を拡張してみよう

ポップクリップの目玉は、豊富なエクステンション。便利な機能を追加して、自分仕様にチューンアップするのが正しい使い方です。エクステンションには、テキスト編集機能や、メモやリマインダーなど標準、サードパーティを問わないほかのソフトとの連係機能が多く用意されています。

たとえば、買い物好きの私はアマゾンでよくショッピングをするのですが、ポップクリップのエクステンションを使えば、製品名からすぐにアマゾン内の検索が実行できます。コピペしてからブラウザを立ち上げ、アマゾンのページを開いて検索欄にペースト…といった手間を省けるわけです。

エクステンションを追加するには、[エクステンション]タブにある[+]をクリックします。するとWEBブラウザが起動して「PopClip Extentions」のページが開きます。

 

リストにエクステンションが追加されました。使わないものはチェックを外しておきます。鉛筆のアイコンをクリックすれば不要なエクステンションを削除できます。

 

「Call」というエクステンションは、電話番号を選択するとMacから電話をかけられます。なお利用には、iPhoneを通じて受発信する設定をしておく必要があります。

 

「Google Translate」は、選択した文字列をグーグル翻訳のページに渡すエクステンションです。翻訳したい文字列を選択して、Google Translateアイコンをクリックします。

 

コピーした内容をiOSデバイスと共有する

コピー&ペーストをMacとiOS間で連動できたら……。筆者は、ある程度長い文章を書いているときや、WEBブラウザで閲覧している場面でそんな心境になります。テキストはメモソフトで、WEBページはハンドオフ機能で共有できますが、実は世の中には、MacとiOS間でコピー&ペーストできる「CloudClip」などの便利なソフトがちゃんと存在しているのです。感覚的に「コピペ」したいという人は、こうしたソフトを利用するといいでしょう。

CloudClip

【作者】Thinkbitz Software Studio
【価格】無料 
【カテゴリ】Mac App Store>ユーティリティ