2016.08.20
知れば知るほど奥深いEl Capitanの仕組みを解き明かす
OS Xのローカライズ
皆さんがお手持ちのMacのホームフォルダ内にある「書類」フォルダのファイルシステム上の名前は「Documents」ですが、ファインダに表示される名称はユーザの使用する言語ごとに異なります。日本語の場合は「書類」と表示し、ドイツ語なら「Dokumente」と表示されます。もちろん、そのほかの言語についても同様です。
英語を母国語としない人にとっては、英語で「Documents」と書いてあっても、それが主に文書ファイルを保管するフォルダだとすぐにはわかりません。そこで、利用する言語ごとに表示を変え、利用者にわかりやすくしているのです。
こうした、ユーザの地域や言語に応じて表示や操作性を変えて利便性を向上させることを「ローカライズ(localize)」と呼びます。たとえば時間や通貨の表記は地域や言語で異なります。英国なら英国標準時、日本なら日本時間に表示するよう「ローカライズ」されるわけです。OS Xでは、フォルダの表示もローカライズできます。今回は、この「フォルダ名のローカライズ」を解説したいと思います。
なお、本稿ではファイルシステムに記載されている本来のフォルダ名を「フォルダ名」、「書類」のように言語ごとに表示される名前を「表示名(DisplayName)」と呼んで区別します。