2016.07.12
遅いMacを元の動作に戻すために、ここまでいつかの解決策を取り上げてきました。とはいえ、これ以外にもさまざまな解決法があるのも確かです。しかし、ネットで見つかるものには、その効果があやしいものも…。その真偽を確かめてみました。
「ディスクのアクセス権」は修復すべき?
システムのメンテナンスといえば、おまじないのように出てくる定番テクニックが「ディスクユーティリティ」にある「アクセス権の修復」機能です。確かに実行するとたくさん修正されるのでなんとなく「直った」気になるのですが、実際に動きの遅くなったMacにアクセス権の修復を行っても使用時の速度改善にはつながりませんでした。
そもそもこの機能は「レシート」というシステム標準の方法でインストールされたプログラムが残したログ(記録)をもとに正しいアクセス権を「推測して」修復を行い、プログラムを正常に起動できるようにするためのものです。このためグーグル・クロームなどドラッグ&ドロップでインストールできるものや、ドロップボックスのように標準ではない方法でインストールされるものなどはこの修復の対象外となるためそもそも影響を受ける範囲も限定的です。
こういった経緯やSIP(System Integrity Protection)という新しいセキュリティモデルが導入されたことによりOS Xエルキャピタンからはディスクユーティリティにそもそも「アクセス権の修復」がなくなっています。