2016.05.31
Apple製品のビジネス活用に詳しいモビリティ・エバンジェリストこと、福田弘徳氏のコラムです。
組織において「会議が多い」と感じている人は少なくないだろう。私自身に限らず、周囲を見渡しても、毎日さまざまな会議の連続である。社内でも、取引先でも、会議室の前は次の会議のために待っている人で溢れている。
ある調査によると、業務全体における会議等の占める割合は15・4%もあるらしい。また、「会議の時間が長い」と感じている従業員は4割以上にも上る。生産性の向上や業務の効率化と、限られた時間の中で成果を出すことを求められる現在、会議のあり方を今一度見直す必要があるのではないだろうか。ドラッカーの言葉にも「理想的な組織とは会議のない組織である」とある。
では、よく問題視される会議とは何か? その多くは、参加メンバーの会議の時間調整に時間がかかる、会議自体の時間が長い、事前の資料の準備に時間がかかるなどの「時間のムダ」につながるものだ。また、毎週、毎月と決まったスケジュールで行われる定例会議も、既知のことの報告が中心であったり、資料の読み上げが行われたりと「会議の形骸化」が問題視される。参加者が会議内容に集中できていなかったり、会議中に他の業務を行う「内職」も槍玉に挙がる。ブレストや情報共有を目的とした会議であればそれ自体は問題ではないが、「何も決まらない」会議は最悪だ。