Macを司るパーツを見てみよう・1●Macのしくみ大図鑑|MacFan

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CPU/メインメモリ/GPU/ディスプレイ

Macを司るパーツを見てみよう・1●Macのしくみ大図鑑

文●今井隆

Macの中には数多くのパーツが存在し、5つの装置で構成されているとわかりました。これから各機能を提供する部品や装置の具体的なしくみを知って、Macがどうやって動いているのかを理解していきましょう。

処理の中心となる「Macの頭脳」『CPU』

CPUはあらゆるパソコンの頭脳にあたり、すべての処理の中心となる存在です。CPUの仕事はメインメモリから命令とデータを受け取って、その命令を実行しデータを処理します。CPUの性能はその動作クロックとIPC(クロックあたりの処理能力)の積で決まりますが、動作クロックはこの10年あまりは頭打ちの状況です。そこで最近は演算ユニットの強化やパイプラインの改良によるIPCの向上に加えて、CPUコアを複数搭載するマルチコア化によって性能向上を実現しています。

また、以前のCPUはCPUコアだけの製品を指すことが多かったのですが、最近ではさまざまな周辺機能がチップ内部に統合され、SoC(システム・オン・チップ)化が進んでいます。最新のコアiプロセッサでは、CPUコアに加えて共有LLC(ラストレベルキャッシュ)、メインメモリのメモリコントローラ機能、PCIエクスプレスやDMIなどのシステムバックボーン機能、グラフィックを処理するGPU機能までもが1つに統合されています。さらにUSBやSATAなどのPCH(ペリフェラル制御ハブ)機能を統合したモデルもあり、メインメモリとストレージを加えるだけでコンピュータの主要機能をすべて実現できるほどに統合化が進んでいます。