2016.05.03
4月19日、アップルは発売開始から約1年が経過したMacBookのアップデートを発表。新色のローズゴールドを加えるとともに、内部構造を刷新し、全体的な性能の底上げを図った。今や性能面でMacBookエアに肉薄する勢いのMacBook。搭載された最新CPUの深層を探るとともに、今後のMacやCPUの行方を占う。
新色の登場と性能の底上げ
「ノートブックの未来」という謳い文句で、2015年4月に発売されたMacBook。極限まで薄く、Mac史上もっとも軽いこのノート型Macは、ファンレスの実現、新設計のキーボード、USB−Cのみのインターフェイスなど、さまざまな革新が詰め込まれた製品だ。
発売から1年が経とうかという4月19日、アップルはそのアップデートを発表し、販売開始した。
まず、目を引くのが新色「ローズゴールド」の登場だ。これはiPhoneでもお馴染みの人気の高いカラーで、Macのラインアップ中唯一、複数のカラー展開がなされる同モデルに採用されるのは時間の問題だった。
中身についても注目すべき変更が加えられている。今か今かと搭載が噂されてきたインテルの第6世代コアプロセッサ(スカイレーク)が、ノート型Macで初めて搭載された。CPUテスト「Geekbench」では、前モデルよりも約15%速いという結果が得られている。また、そこに統合されるグラフィックス機能にも改良が図られ、「インテルHDグラフィックス515」を新しく採用。最大で25%の高速化を実現した。
メモリは従来の1600MHzから1866MHzに、フラッシュストレージは「NVMエクスプレス」による接続で、リンク速度が5.0GT/sから8.0GT/sへ、より速い性能のものに変更されている。この仕様は、MacBookプロ13インチ(Early 2015)と同等で、全体的に性能の向上が図られた格好だ。
こうしたパフォーマンスの向上、特により効率的なプロセッサの採用は、消費電力の削減にも貢献する。それに加え、新たに採用されたという進化したバッテリ化学技術により、9時間とされていたバッテリ動作時間は、1時間延びて10時間になった。
価格は前モデルから据え置きで、256GBモデルが14万8800円、512GBモデルが18万4800円となっている。