アップルのMVNO参入の噂。否定したけど、本音はどうなの?|MacFan

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グーグル「プロジェクトFi」開始で市場に変化の兆し

アップルのMVNO参入の噂。否定したけど、本音はどうなの?

文●山下洋一

アップルが仮想移動体通信事業者(MVNO)として携帯キャリアビジネスに参入するという報道に注目が集まった。すでにグーグルが「プロジェクトFi」というMVNO事業を米国で試験的にスタートさせており、アップルによる対抗サービスへの期待が高まる。

充実する4大キャリア

ビジネスインサイダーが関係者の話として、アップルが仮想移動体通信事業者、いわゆるMVNOになる準備を進めていると報じた。こうした噂はこれまでにもたびたびあったが、今回はアップルが翌日に否定しており、それが逆にさまざまな憶測を呼ぶ結果になった。果たして、アップルがMVNOに参入することが起こり得るのだろうか?

日本国内では昨年から格安SIMとしてMVNOが盛り上がりを見せているが、米国では数年前に比べてバージンモバイルやブーストモバイルといったMVNOに元気がない。その理由は明らかで、AT&Tとベライゾンのトップ2が牛耳っていた米携帯市場において、第4位だったTモバイルが次々にサプライズを起こして急成長してきたからだ。2年縛りの撤廃、家族でデータをたっぷり使える手頃な価格のプランを皮切りに、最近ではアップルミュージックをデータ割当分から除外してLTEで思う存分楽しめるようにした。4位に転落したスプリントも、ソフトバンクの支援を得てTモバイルに対抗するような魅力的なサービスを投入し始めた。その結果、3位と4位が市場に変化をもたらす勢力になり、危機感を覚えた上位2社もサービスを見直すという好ましい競争が起こっている。MVNOには格安、乗り替えやすいというメリットがあったが、通信キャリアのサービス改善によってMVNOの魅力が薄れ、存在感を示せなくなっているのが現状だ。




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