株式会社エム・エス・シー | Ninja V|MacFan

アラカルト アップルのミカタ

株式会社エム・エス・シー | Ninja V

文●栗原亮構成●Mac Fan編集部イラスト●keita mizutani

エム・エス・シーの
おすすめプロダクトの魅力に迫る!

株式会社エム・エス・シー

周辺機器やデジタル向けアクセサリの製造・販売に加え、数多くの海外輸入ブランドも取り扱い、iPhone向けにもユニークな製品を提供しています。
[URL]https://www.mediasell.co.jp

 

Ninja V

[発売]エム・エス・シー[価格]8万8000円前後
[ディスプレイ]HDR対応5.2型タッチスクリーン
[画面解像度]1920×1080 ピクセル(427ppi)
[ビデオ入力]HDMI 2.0×1 4K p60(RAW対応)
[対応コーデック]Apple ProRes Raw、Apple ProRes、DNx
[サイズ]151(W)×91.5(H)×31(D)mm
[重量]360g(本体のみ)
[URL]https://www.atomos-japan.com

 

 

【私が紹介します】Mac Fan編集部 笹本貴大

本誌副編集長。最近、動画撮影・編集にハマっています。

 

 

 

iPhoneのカメラ機能は年々進化を重ね、最近はプロ並みの映像を撮れるようになりましたが、ここぞ!という大事な場面では一眼レフカメラの動画機能で撮影したくなります。でも、たとえばミラーレスカメラでの撮影は、液晶画面が小さかったり、外では光が反射して見えにくかったりして不便に感じることも。そうした際に役立つアイテムが、このATOMOSの外部モニタです。画面サイズや機能の異なるいくつかのモデルがラインアップされていて、今回取り上げる 「Ninja V」は使いやすい5.2インチサイズのモニタにレコーダ機能が付いたモデルです(SSDは別売り)。

Ninja Vの利点のひとつは、対応カメラであれば「Apple ProRes RAW」で収録できること。つまり、写真のRAW撮影と同じように、ビデオ撮影後に階調や色味を思いどおり調整できるのです。しかも、SSDに収録すればカメラ内部で収録するよりも高画質で長時間収録できるなど良いことづくめ。

まさに正真正銘のプロ機材ですが、実は私のようなビデオ初心者にも役立つ機能が満載です。まず、モニタが大きいので撮影中にピントが確認しやすく、動いている被写体にも正確にフォーカスを合わせられます。さらにピントが合っている部分を赤や青で強調したり拡大表示したりも可能です。

また、カメラシューにNinja V本体をアダプタで取り付けることで、より大きな画面、自由なアングルで映像を確認できます。これなら自分だけでなく、撮影に立ち会った人にも画面の確認が楽ちん! SSDに保存されたビデオファイルはMacに読み込んで、「Final Cut Pro」といったProRes RAW対応の動画編集ソフトですぐ作業開始できます。

 

「Ninja V」の“推しポイント”はここだ!

Apple ProRes RAWに対応!

コンパクトながら、対応カメラとの組み合わせで最大4K60pのApple ProRes RAWでの収録が可能。解像度や感度などカメラ側で設定した映像をそのまま収録したり、設定次第では、カメラ側のシャッターで収録の開始と停止を連動させることもできます。 

 

プロ向けでも操作はシンプル

プロの撮影機材といっても、基本はカメラとNinja VをHDMIケーブルで接続するだけですぐ使えます。外部マイクやヘッドフォン端子も備えているので、別売りのバッテリを装着すればフィールドレコーディングも快適にこなせます。

 

SSDからMacに高速転送!

Ninja Vをもっと便利に扱うためのアクセサリ類も豊富に用意されています。たとえば別売りの「USB-C 3.1 Docking Station」(a 9625円)を用意すれば、SSD(ミニタイプを推奨)に記録したビデオをすぐMacに取り込んで動画編集できます。

 

 

メーカー担当者に突撃!新製品の見どころをもっと詳しく教えて!

 

【この人に聞きました!】宗廣宗三さん

株式会社エム・エス・シー 代表取締役社長

 

 

【この人に聞きました!】Jeromy Youngさん

ATOMOS CEO

世界ではじめてProRes RAW8K収録に対応しました

 

 

アップルとの深い絆

MF●エム・エス・シーとアトモスの関係からお聞きできますか?

ジェロミー●アトモスでは日本での販売とサポートを総代理店のメディアエッジ(MEDIAEDGE)さんに委託していて、主に家電量販店での展開をエム・エス・シーさんにご協力いただいてます。

宗廣●もともと私たちがカノープス(現グラスバレー株式会社)のグラフィックボードやビデオ編集ソフトを取り扱っていたこともあり、現在ビジネスパートナーとしてつながりました。

MF●アトモス製品の特徴を教えてください。

ジェロミー●アトモス製品は大きく分けると「モニタ」機能と「レコーダ」機能があります。たとえば「ニンジャ(Ninja)」「ショーグン(Shogun)」シリーズは、キャプチャカードの機能を持つレコーダを搭載したモニタです。

宗廣●ニンジャの最新モデル「ニンジャV+」では、世界初のプロレズ・ロウ(ProRes RAW)8K収録に対応しましたね。

ジェロミー●以前からアップルの動画フォーマットに注目していまして、すべてのアトモス製品はプロレズ形式での映像収録に対応しています。アップルと協力しながら開発を行ってきた過程で、クパチーノのアップル本社に行って、スティーブ・ジョブズ氏とも会いました。彼の製品や技術についての厳しさや細かなこだわりは、とても日本人的でしたね。

 

ゲーム実況にも最適

MF●最初ニンジャはプロ向けの製品と身構えてしまいましたが、実際に使ってみるととてもユーザフレンドリでした。

ジェロミー●アトモス製品には「アトムOS(AtomOS)」という自社開発のOSが搭載されています。ハードウェアと一緒に自分たちでコントロールできるので、使いやすさを追求できるのです。それに、対応するカメラの種類や本体機能のアップデートも可能です。

MF●アップルに通じる発想ですね!

宗廣●Macユーザにおすすめできるポイントも数多くあるんです。

ジェロミー●たとえばレコーダ機能に取り外し可能なSSDを利用していて、汎用性を重視しています。そのSSDをMacにつなげれば、すぐに動画を編集できて便利でしょう?

MF●ニンジャは主にどういうユーザが使っているのでしょうか。

ジェロミー●映画やCM、ドラマの撮影など、ハイクオリティが求められる映像制作会社はもちろんですが、機動性に優れたニンジャはフィールドレコーディングにもよく使われています。最近は個人のクリエイターにも注目されていて、ハイフレームレートで映像の品質を保ったままキャプチャできることから、ゲーム実況をする人たちにも使われ始めています。

MF●クリエイティブに関心の強いMacユーザと相性抜群ですね。

宗廣●ゲーム分野については私たちMSCも注目していて、海外のゲームブランドを紹介するプロジェクトを新たに起ち上げました。

ジェロミー●いいですね。eスポーツはこれからとても伸びていく分野だと思います!

 

1000nitの高輝度なHDRディスプレイにより、屋外でも快適に映像の色味やピントを合わせられます。また、メニューはタッチパネルで操作できます。 

 

最新モデルの「NINJA V+」は、「Canon EOS R5」と拡張ユニットの組み合わせで世界初の8K30pのProRes RAW収録に対応します。  

 

エム・エス・シーが手掛ける
新ゲームブランド「M-GAMING」

エム・エス・シーは、海外の優れたゲーミング機器やブランドを流通させるプロジェクト「M-GAMING」を開設しました。長年培った流通インフラとノウハウを活かし、日本では流通していない海外ブランドのゲーム機器などを取り扱っています。プロモーション活動の一環として、人気ゲーム「ストリートファイターV」で世界を股にかけて活躍するプロeスポーツ選手のネモ氏(ウェルプレイド・ライゼスト所属)とスポンサー契約を結び、eスポーツ界での認知拡大を進めています。

 

プロジェクト第1弾としてUSBマイクロフォン「Thronmax MDrill One」(左)など、ゲーミング機器の取り扱いと海外ブランドの紹介を行っています。また、プロeスポーツ選手のネモ氏(右)とスポンサー契約も結びました。 [URL]https://m-gaming.jp/about-m-gaming/