教育・医療・Biz iOS導入事例

企業デバイスも「Apple Trade-inプログラム」で下取りへ

文●栗原亮

Apple的目線で読み解く。ビジネスの現場におけるアップル製品の導入事例をレポート。

Appleデバイスのリプレース時にデバイスの下取りやリサイクルを手軽に行えるのが「Apple Trade-in」だ。iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、そしてAndroid端末が買取対象となっている。手続きの流れやポイントを理解して、IT部門の効率化とさらなるコストダウンを図ろう。

 

 

残存価値の高いMac

企業や学校などの法人組織がアップル製品を導入する利点のひとつに「残存価値」の高さがある。これは固定資産の法定耐用年数が経過した時点での価値のことで、たとえばMacBookシリーズであれば、購入から4年経過したときの資産価値がそれに当たる。ウィンドウズマシンを中古ショップなどに売却した経験がある人であれば、購入から4年が経過したデバイスの市場価値はほとんどないということはご存知だろう。

だが、MacやiPhone、iPadなどのアップル製品の多くは中古市場でも値崩れが起こりにくい傾向がある。必然的に下取り価格も高いため、初期導入から次モデルへのリプレースまでのライフサイクルにおける総所有コスト(TCO)を低く抑えることが可能なわけだ。これは企業の財務コストにも好影響を及ぼし、導入台数が多いほどその効果が大きいと言える。

 

アップルの下取りプログラム

では、法人で導入したアップル製品の置き換えをする際にはどのような方法があるだろうか。中古リサイクルショップなども下取りサービスを行っているが、企業や学校の場合は個人情報保護などセキュリティの観点からも、信頼できる事業者を選択したい。その点で一番安心なのがアップル自身が行っている下取り・リサイクルサービスの「アップル・トレードイン(Apple Trade-in)」だ。同プログラムの管理会社は世界最大規模の携帯端末卸売企業である米ブライトスターで、国内では同社の日本法人とのやりとりとなる。

下取り手続きのスキームは個人向けのアップル・トレードインと共通する部分が多いが、法人・文教向けのプログラムでは細かな手続きや条件の点で違いがある。まず最初に法人導入を行った販売店もしくはアップルストアの担当者に連絡すれば、同プログラムの案内が行われるはずだ。次に、エクセル形式の「買取対象デバイスシート」をダウンロードして、下取り予定のデバイスの情報を同シートに登録していく。このデバイスシートを添付して指定のメールアドレスに送信すると、2営業日以内に参考となる買取価格と申込書が返信されるので、そこから14日以内に申込書を送信しよう。すると、デバイスを梱包するためのキットが配送業者より送付されるので、その段ボールに梱包して指定先に送付する。この際の送料はアップル負担のため無料だ。

送付が完了すると実際の査定が行われて買取金額の連絡が来るので、ここで5営業日以内に承諾/キャンセルの連絡を行おう。実際の下取り額はデバイスの状態やモデルの製造年、構成によって異なるが、査定額は一般的な中古買取価格よりもやや低めに見積もられる傾向がある。しかし、買い取り条件として提示されている明らかな故障や損傷がない場合は減額される可能性は低いため、結果的には規定の満額で買い取られるケースもある。

ここで取引が成立すれば、買取完了から翌月末には指定の銀行口座に振り込みまたはアップルストアのギフトカードがメールで送付される。個人向けのプログラムでは銀行口座による振り込みは選択できないため、法人向けならではの利点と言えるだろう。

 

デバイス査定の手順は?

なお、デバイスの発送前に済ませておく準備もいくつかある。まず、デバイスシートに記入するデバイス情報を調べるには、Macの場合はアップルメニューから[このMacについて]を選択し、[システムレポート]から「システム情報」の[ハードウェア]で機種名やプロセッサ速度、メモリやシリアル番号を確認できる。iPhoneやiPadの場合は「設定」アプリの[一般]→[情報]から機種名とストレージ容量、Wi-Fiモデルかセルラーモデルかを確認してシートに転記しよう。

また、アイクラウド(iCloud)やメッセージ、ミュージックやアップストアなどからはサインアウトし、「Mac(またはiPhone、iPad)を探す」のアクティベーションロック解除も必要だ。引き継ぐ予定のデータは事前にバックアップを行い、本体のデータを初期化する必要もある。そのほか、セルラーモデルの場合はSIMカードの取り外しも忘れずに行おう。また、iPhoneやiPad、アップルウォッチ(Apple Watch)の場合はデバイス本体のみを梱包するが、Macではディスプレイや電源アダプタ、マウスやキーボードといった付属品も必要となるので注意したい。

下取りの手続き自体は一見複雑なようにも思えるが、実際にはメールのやりとりだけで完結するので、企業や学校側にとっての実質的な手間はデバイスの梱包作業のみと手軽だ。また、下取りで得られた金額を次期モデルの購入予算に繰り込むことで、デバイスへの投資額を抑制する効果も大いに期待できるはずだ。

 

 

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❶法人向けの「Apple Trade-inプログラム」から「買取対象デバイスシート」をダウンロードして記入し、専用のメールアドレス(jp.appletradein@brightstar.com)に連絡して見積もりを開始する。 【URL】 https://jp-appletradein-abbti.brightstar.com/is-bin/INTERSHOP.enfinity/WFS/BrightstarAPAC-JPAPPCON-Site/ja_JP/-/JPY/ViewStandardCatalog-Browse?CatalogDomain=Home&CategoryID=Biztradein

 

 

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❷同プログラムの基本的なワークフロー。法人の場合はiPhone、iPadであれば5台以上、Macであれば2台以上から申し込み可能となる。国内で実施しているAppleのパートナー企業はBrightstar Japanでソフトバンクグループの子会社である。

 

◉買取対象デバイス

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❸買取対象のデバイスの例。iPhoneやiPad、Mac、Apple WatchというAppleデバイスに加え、一部のAndroid端末も対象となる。これよりも古いモデルや整備済み製品については非対象だが、無料でリサイクルを申し込める。

 

◉デバイスの状態

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❹デバイスの買取査定の際にチェックされる項目。故障や損傷がある場合は規定額よりも減額される。デバイスのわずかな擦り傷程度では査定金額に影響を及ぼさないので、他の中古販売店と比べて得になることもある。

 

◉デバイスの査定基準(Macの場合)

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❺ユーザ側でも買取対象に該当するかどうかをチェックできる。挙げられている項目のうち1つでも対象外の項目が含まれる場合は買取不可となり、デバイスは返却される。



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