アラカルト Macintoshビギンズ

今に通じるフレームレスデザイン

Apple IIGSキーボードの誘惑

文●大谷和利

Blast from the past ── あの頃の懐かしい思い出

ビジネス用キーボードの退屈さ

1987年、Appleはそれまで1モデルのみだったMacintoshの製品ファミリーを拡大し、カラーをベージュからプラチナ(明るいグレー)に変更したMacintosh Plusに加えて、Macintosh SE、Macintosh IIの3モデル構成とした。後2モデルのデザインは直線基調のビジネスライクなもので、ジョブズなき、ジョン・スカリー体制下の同社のマーケティングが企業寄りになったことを示していた。

と同時に、これ以降の新機種には、周辺機器の接続用としてUSBの前身ともいえるADB(アップル・デスクトップ・バス)が採用され、キーボードやマウスなどの複数のデバイスをデイジーチェーン(数珠つなぎ)で接続できるようになった。

ただ、初代Macからのファンにとっては、大きな問題が1つ生じた。それは、ADBを採用した純正のMac用キーボードがMac Plus用のものよりも大型化し、机上のスペースを占めてしまうことだった。また、Mac SEとIIで採用された、「スノーホワイト」という新しいデザイン言語に基づく新キーボードの角ばった外観にも違和感があった。

新キーボードが「退屈」だったのは、遊び心とは相容れないビジネス市場向けに作られていたためだが、そこから先、Macのキーボード接続がADBで統一されていくことは明らかで、ベテランユーザとしては何とか折り合いをつける必要に迫られた。それでも当時、Mac Plusユーザだった僕は、スペックの近いMac SEにはニーズがなく、Mac IIは高価すぎて手が届かなかったので、対応を先延ばしにすることができた。

ところが、Mac IIcxの購入をきっかけに、いよいよキーボード問題を解決すべきときが訪れた。

 




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