特集

第2章 Appleの用語

ビジネス・教育向けのアップルプログラムを理解しよう

文●栗原亮編集部イラスト●武内未英(Pass)写真●黒田彰apple.com協力●Jamf

アップルはビジネス・教育導入をスマートに行うための各種プログラムを展開しています。それらの知識をしっかりと備えておき、導入を成功へと導きましょう。

実は簡単な配備手順

企業や学校にiPhoneやiPad、Macといったアップル製品を配備するまでの大まかな流れは、図上に示したとおりです。DEPに対応した販売店で製品を購入し、アップルビジネスマネージャやアップルスクールマネージャに登録、そして端末やVPP(Volume Purchase Program)、MDMも登録するという実にシンプルな流れです。各ステップにおけるアップルプログラムの役割と設定の勘所を理解すれば決して難しいものではないのです。

 

ビジネス・教育向けプラットフォーム全体図

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企業や学校で導入する際に知っておきたいAppleプログラムの詳細とポイント

ここから具体的にAppleのプログラムについて1つずつ学んでいきましょう。管理者のみならず、Apple導入に関わる人すべてが知っておくべき内容です。

 

Apple School Manager(ASM)

学校内の端末と利用者をスマートに管理

簡単に言うと➡︎Apple純正の教育機関向けポータル

「アップルスクールマネージャ(Apple School Manager・以下ASM)」はアップルが2016年3月にリリースした教育機関向けのポータルサイトです。ASMを使うと、iPhoneやiPad、Mac、アップルTVといった教育機関内で利用する端末を登録できるほか、組織内のメンバー(教職員や児童・生徒等)のアカウント情報を作成・管理したり、MDMサービスと連係してアプリや本を購入したり配付したりできます。教育機関でアップル製品を利用する場合は、まずASMに登録することがスマートな運用には不可欠です。具体的な登録方法や活用方法に関しては100ページで解説します。

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ASMの管理画面。[アカウント]から教職員や児童・生徒の登録を、[クラス]では学年やクラスを、[役割]では管理者なのか教職員なのか児童・生徒なのかを管理できます。

 

 

 

Apple Business Manager(ABM)

企業内の端末と利用者をスマートに管理

簡単に言うと➡︎Apple純正の企業向けポータル

教育向けのASMに対して、アップルが企業向けにリリースしているポータルサイトが「アップルビジネスマネージャ(Apple Business Manager・以下ABM)」です。ABM同様にWEBブラウザからアクセスでき、企業内で利用する端末の登録や、組織内のメンバー(従業員等)のアカウント情報の作成・管理、MDMとの連係を行うことができ、組織内のアップル製品を一元管理することが可能です。利用開始するには、はじめにABM上で企業情報を登録して、アップルの承認を得なければなりません。ABMの具体的な登録方法や活用方法に関しても100ページで解説します。

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Apple Business Managerのログイン画面。【URL】https://business.apple.com

 

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ABMの管理画面。社内の各管理者の役割に応じて権限を割り当てたり、特定のロケーションだけを担当する管理者も作成できます。

 

 

 

Device Enrollment Program(DEP)

デバイスを自動的にMDMサービス管理下に

簡単に言うと➡︎キッティング作業を大幅に軽減するAppleのプログラム

iOSデバイスやMacを企業や学校で大量導入する際、それぞれのデバイスに1台ずつ初期設定(キッティング)やMDMとの紐付けを行うのは、端末が多くなればなるほど大変な作業となります。それを簡便化するためにアップルが用意しているのが「デバイスエンロールメントプログラム(Device Enrollment Program・以下DEP)」です。

DEPに対応した販売店からアップル製品を購入すると、アップルもしくは販売店側で各端末のシリアル番号をDEPに登録し、お客様番号またはDEP販売店IDを発行してくれます。管理者は、このお客様番号またはDEP販売店IDを、MDMと紐付けします(MDMとの紐付けは、DEPに対応したMDMサービス上で行うか、Apple School Manager、またはApple Business Managerから行います)。

これにより、購入したアップル製品すべてを簡単にMDMの管理下に置くことが可能となり、MDMによる構成プロファイルの一括適用やリモート監視・ワイプといったMDMの各種機能をワイヤレスで実現できるようになります。

 

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日本国内では2014年11月にDEPの提供が開始されました。ASMやABMが登場する以前は、Apple Deployment Programを利用してDEP登録を行っていましたが、現在は、ASMとABMを利用します。

 

DEPに対応するApple製品

・iOS 7以降を搭載した iOSデバイス
・OS X Mavericks 10.9以降を搭載したMac
・tvOS 10.2 以降を搭載したApple TV (第4世代以降)

 

DEPの主なメリット

 

(1)端末導入時に必要なキッティングの作業減

端末を自動的にMDMサービスの管理下にすることができます。また、端末を監視モード(Supervised mode)へ変更する場合は、各端末を有線でApple Configuratorにつなげて設定する必要がありました。DEPを使えば、その設定をワイヤレスで行えます。

(2)アクティベーション画面のスキップ

Apple製品を初めて起動するとさまざまな初期設定が求められますが、DEPを使った場合、ユーザ側でこのプロセスを行う必要はありません。初めて端末が通電した瞬間にMDMサービスへと接続され、MDMで設定した内容がワイヤレスで反映されます。

(3)MDM登録の解除を不可に

端末の管理や遠隔設定などに必要なMDMの構成プロファイルは従来利用者が削除できました。構成プロファイルを削除するとデバイスがMDM管理の対象外となってしまい、再設定が必要となります。DEPを利用すれば、MDMの構成プロファイルの削除を防止できるので安全に運用できます。

(4)MDM構成プロファイルのインストールを強制

MDM構成プロファイルをインストールしなければ端末が使えないという状態を作れます。言い換えれば、MDMを導入しない限り端末を使うことができなくなるため、端末がMDMに登録されないという事態を回避することができます。




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なぜアップル製品は企業や学校でも選ばれるのか?
多くの企業や学校でアップル製品の導入が進んでいるのには確固たる理由があります。アップル製品の導入に際して、まずはアップル製品ならではの魅力を今一度確かめておきましょう。

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