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「いくらメンテしても全然Macが速くならない…」“見落としがち”な遅さの原因をスッキリ解決しよう!

さらにもっと速く!今知りたい隠し技(1)

文●栗原亮中村朝美松山茂写真●黒田彰イラスト●桑原正俊児玉潤一

ここまでは簡単な高速化テクニックから、OSをまるごと入れ替える本格的な手段までを徹底的に紹介してきました。しかし、それでもMacが速くならないことが…。そんなときには3つの技を駆使して、Macのパフォーマンスを上げましょう。

PART 1

Macのメモリ不足を解消すべし

 

メモリ不足の原因を理解しよう

Macが遅くなる原因の1つとして、「メモリが足りていない」もしくは「メモリを使いすぎている」ということが考えられます。そもそもなぜメモリが足りていないとMacが遅くなるのでしょうか? 

メモリが不足すると、まずMacは「メモリ圧縮」を行います。メモリ圧縮とは、アクティブではないメモリ領域を圧縮してスペースを空ける機能ですが、この圧縮/伸張はプロセッサが行っており、そのぶんMacのパフォーマンスを奪ってしまいます。

この状態でさらにメモリが足りなくなると、今度は「スワッピング」が行われます。スワッピングとは、アクティブではないメモリ領域をHDDやSSDストレージにファイルとして退避させて、物理メモリの空きを増やすこと。スワッピングが行われると、メモリからストレージにファイルを読み書きするのに時間がかかります。なので、メモリ不足による速度低下の特徴は、「エンコードが遅くなる」とか「ソフトの動作が重い」などではなく、「ファイルを開く/保存」「ソフトの起動や終了時」といったタイミングになります。

まずは、Macのメモリが足りているのか調べてみましょう。方法は、[ユーティリティ]フォルダにある「アクティビティモニタ」を使います。アクティビティモニタを起動し[メモリ]タブを開きます。ウインドウ下端にある[メモリプレッシャー]が黄色や赤色になっていたら危険信号。緑でも、グラフが高いのはメモリ不足の兆候なので注意しましょう。

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(1)「アクティビティモニタ」を起動して[メモリ]タブをクリックし、メモリの使用状況を確認してみましょう。左の図は、著しくメモリ圧縮とスワッピングが発生している状況です。「物理メモリ」をほぼ使い切っており、ここまで深刻になるとソフトウェアの切り換えもかなり遅くなってきます。

 

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(2)一方、こちらは物理メモリ8GBに対して使用済みメモリが3.44GBと余裕のある状況です。メモリ圧縮も働いていないので、この状態ならMacのパフォーマンスはベストなはずです。

 

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(3)左の図では「使用済みメモリ」は少ない一方で、「スワップ使用領域」やメモリ圧縮が働いています。これは、大量のメモリを使ったあとによく見られる状況です。次にメモリを要求されると、キャッシュされたファイルなどから融通されます。

 

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(4)(1)のような状態でMacが遅くて仕方ないときの対処は、とてもシンプルですが、Macを再起動または再ログインすることです。再起動が面倒というユーザは多いかもしれませんが、これがもっとも安全で確実なメモリリフレッシュ方法です。

 

 

不要なプロセスを終了してメモリを解放しよう

それでは、Macのメモリが足りていない場合、どうすればよいのでしょうか。まず、抜本的な解決策として「メモリの増設」が挙げられますが、一般的にMacは購入時のBTOオプションでしかメモリを増やせません。購入後にユーザによって換装可能なのは、現行機種では27インチのiMacとMac Pro。Mac miniも換装可能ですが、難易度が高いため購入時に増設したほうがよいでしょう。

次に、バックグラウンドで動作しているプロセスから無駄にメモリを消費しているものを見つけて、不要なものであれば終了しましょう。これにもアクティビティモニタを活用します。ただし、メモリの節約は便利さとのトレードオフの関係です。メニューバーに常駐するようなソフトやシステム監視ツール、セキュリティソフトはメモリの消費と引き換えに、便利さや安全を提供してくれています。自分なりの速さと利便性の妥協点を見つけて、高速な環境を手に入れましょう。

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(1)アクティビティモニタで[メモリ]タブを開き、[メモリ]ラベルをクリックしてメモリ消費量でソートします。たとえば、「通知センターに株価が入ってるけど、一度も見たことがない」という人は、通知センターウィジェットを編集して「株価」をオフにしましょう。

 

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(2)こちらはMac起動直後なのにも関わらず[prl_vm_app]というプロセスが約3GBもメモリを消費していました。これは起動していない「Parallels Desktop」の仮想マシンのプロセスです。これは一体何のメモリ使用量なのでしょう?

 

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(3)実はこれ、「Parallels Desktop」のオプション設定で[常にバックグラウンドで待機]に設定しているのが原因だったのです。こういった場合は、バックグラウンドで待機しないように設定しておけば、メモリの使用量を節約できます。

 

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(4)抜本的な対応は、やはり物理メモリの増設です。27インチiMacなら背面にSO-DIMMスロットを備えているので、市販のメモリモジュールを買って換装することができます。

 

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(5)メモリ増設不可のMacを使っていて、常時メモリ不足に悩まされているユーザは、新しいMacを購入する際、今より容量の多いメモリのモデルを検討しましょう。たとえば、2018年モデルのMacBook Proの場合、8GBから32GBにアップグレードすると(+4万4000円)、パフォーマンスが約1.8倍になるメリットもあります。




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