2019.03.13
まずは、複雑な操作をしなくても簡単にmacOSを高速化できるテクニックを解説していきます。ひとつひとつの技がもたらす効果はわずかですが、積み重ねることでMacのスピードは確実にアップします。
7つのステップで速度を取り戻せ
Macの高速化にはさまざまなアプローチがあります。ここでは普段から行える簡単なメンテナンスに始まり、ツールを用いた不具合解消、ストレージの重荷となるデータの削除、macOS自体の再インストール、そして環境を白紙に戻す大技まで、段階的にMacの性能を極限まで引き出すための手順を解説していきます。これらを行えば現在使っているMacのパフォーマンスを最大限発揮できますし、さらに新しいMacへ乗り換える際にもスムースに移行できるというメリットもあります。
鉄板高速技 STEP 1
メンテナンススクリプトを実行せよ
macOSにはログファイルから古い情報を消去したり、特定の一時的なアイテムを削除するためのメンテナンス用タスクが用意されています。毎日、毎週、毎月ごとに自動で行われ、特にユーザが意識する必要はありません。ただし、何らかの原因でうまくメンテナンスタスクが実行されないこともあります。そんなときは、ターミナルから「sudo periodic daily weekly monthly」というスクリプトを入力することで手動でも実行できます。最近なんだかMacの動作が遅くなったと感じたら、高速化の第一歩として、このメンテナンススクリプトを実行してみましょう。
「ターミナル」を起動すると[Mac名:~ ユーザ名$]が表示されて入力待ちの状態になるので、「sudo periodic daily weekly monthly」と入力して[Return]キーを押しましょう。[Password]と表示されたらユーザアカウントのパスワードを入力して[Return]キーを押せばメンテナンススクリプトが実行されます。再び[Mac名:~ ユーザ名$]が表示されたらターミナルを終了します。
鉄板高速技 STEP 2
セーフブートで起動せよ
Macの起動時に[shift]キーを押したままにすると、システムに必要最小限の機能拡張だけを読み込んで起動する「セーフブート(セーフモード)」という状態になります。本来はMacが起動しないときに試す手段ですが、セーフブートには起動ディスクを検証して必要に応じてディレクトリの問題の修復を試みたり、フォントキャッシュやカーネルキャッシュ、その他のシステムキャッシュファイルを削除するという機能もあります。起動ディスクの問題やキャッシュファイルが原因でMacの動作が遅くなるケースでは、このセーフブートで改善できる場合もあるのです。
(1)Macの電源をオンした直後、もしくは再起動した直後に[shift]キーを押したままにします。ログインウインドウが表示されたら[shift]キーを放しましょう。起動ディスクをFileVaultで暗号化している環境では、ログインが2回必要になることがあります。
(2)セーフブートで起動したかどうかは、アップルメニューから[このMacについて]を選んで[システムレポート]ボタンをクリック。開いたシステム情報の画面でサイドバーから[ソフトウェア]を選ぶと[起動モード]で確認できます。