2019.03.13
まずは、複雑な操作をしなくても簡単にmacOSを高速化できるテクニックを解説していきます。ひとつひとつの技がもたらす効果はわずかですが、積み重ねることでMacのスピードは確実にアップします。
1.ログイン項目減らし
Macを起動してからデスクトップが表示され、作業が開始できるまでしばらく待たされるということはないでしょうか。それは知らずのうちに「ログイン項目」が増えてしまって、読み込み時間が余計に掛かっている可能性が高いのです。
システム環境設定の[ユーザとグループ]パネルから[ログイン項目]を表示し、不必要な項目を見つけたら選択した状態で[−]ボタンをクリックして減らしましょう。
2.Finder透明度落とし
macOSは、ウインドウやメニューなどのGUIパーツに半透明の効果が施されているものが多いです。グラフィックス性能が高くないMacを使っている場合、それがわずかに負荷になることも…。システム環境設定の[アクセシビリティ]パネルのサイドバーから[ディスプレイ]を選択し、[透明度を下げる]のチェックボックスをオフにしましょう。すると、デスクトップのメニューバーやプルダウンメニュー、Finderウインドウのサイドバーなどの透明効果が無効になっていることが確認できるはずです。
3.視差効果瞬間移動
「視差効果」はOSによって意味が異なりますが、macOSの場合はウインドウ操作で画面が切り替わる際のモーションエフェクトのことを指すことが多いです。システム環境設定の[アクセシビリティ]パネルの[ディスプレイ]設定で[視差効果を減らす]のチェックボックスをオフにしてみましょう。すると、LaunchpadやMission Controlの表示、操作スペースやフルスクリーンソフトを移動する際のエフェクトがオフとなって体感速度が向上します。
4.警告ウインドウ隠し
iCloud Driveでデスクトップと[書類]フォルダの同期を有効にしている場合、デスクトップから書類をほかの場所に移動しようとするたびに「iCloud Driveから削除してもよろしいですか?」というダイアログが表示され、イライラしてしまう人も多いでしょう。この挙動は体感的な遅さにもつながります。
その場合は、Finder環境設定から[詳細]を表示し、[iCloud Driveから削除する前に警告を表示]のチェックボックスをオフにしましょう。ダイアログを消すための手数が減って、操作も高速化します。
5.英語環境最優先
原因ははっきりしないけれど、Macの動作がモッサリしていると感じることがあるかもしれません。その場合、システム環境設定の[言語と地域]パネルから[優先する言語]にある[English]を[日本語]より上にドラッグ&ドロップして再ログインしてみましょう。メニューやダイアログは英語表示になってしまいますが、macOS本来の速度にまで引き上げることができます。もし、英語環境での操作が苦にならないのであれば試してみましょう。
6.Finderサムネイル隠し
Finderウインドウではアイコンにサムネイルが表示されたり、カラム表示では選択した項目の右側にプレビューが表示されます。これが遅いと感じた場合、Finderの[表示]→[表示オプションを表示]を選択して[アイコンプレビューを表示]のチェックボックスをオフにしましょう。また、カラム表示の場合は[プレビュー欄を表示]の項目もオフにできます。macOS Mojave以降の環境でプレビューするときは[Command]キー+[4]キーでギャラリー表示にしたほうが効率的です。
7.App Nap丸ごと止め
「App Nap」は、隠れているソフトの処理能力を落として省電力を図る機能です。これが必要ない環境では、設定をオフにして高速化したいところ。情報ウインドウを表示して[App Napを切にする]という項目があるソフトもありますが、現在ではこうしたソフトは少数派。その場合、ターミナルで下記のコマンドを実行して再起動することでシステム全体でApp Napを無効化できます。
「defaults write NSGlobalDomain NSAppSleepDi sabled -bool YES」
再び有効にするには最後の「YES」部分を「NO」として同様に再起動します。なお、App Napが有効なソフトは「アクティビティモニタ」の[エネルギー]タブで確認できます。