「仕事」で住む場所を決めない生き方・前編|MacFan

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「仕事」で住む場所を決めない生き方・前編

文●四角大輔

MacBookとともに世界中を飛び回る四角大輔氏の、自由に生きるためのヒントが詰まったフォトエッセイ。

あなたが今、住んでいる場所はどうやって決めただろうか? 年に何度か行う「場所の制約を受けない働き方」をテーマとした講演でこの質問をしてきたが、参加者の9割以上が「住居=(自分またはパートナーの)仕事場へのアクセスが楽」というのに手を挙げた。

モバイルボヘミアンをテーマとする当連載では、「移動し続けること」で進化してきた人類の歴史について何度か触れてきた。ただ、我々の祖先は早くも狩猟時代に「獲物を獲りやすい場所」周辺に居を構え、農耕生活へ移行すると、より「住む場所=食うために便利な土地」という基準で生活してきた。そして、近年まで、それは逃れられない絶対的な常識となっていたと言えるだろう。

これまで、場所に縛られずに生きることができる人は、モンゴルなどの本物の遊牧民か流浪生活を続けるジプシー、もしくは引退した億万長者や、小説家や芸術家といった天才たちだけだった。

しかし、今はモバイルテクノロジーを使いこなすことで、都会や地方に限らず、ぼくのように街から20キロも離れた山奥の湖にいようと、世界を移動しながらでも仕事ができるようになった。であれば、住む場所を決める絶対基準はもはや「仕事」ではない、ということになる。

 

 

Daisuke Yosumi

レコード会社プロデューサーとして7度のミリオンヒットを創出後、インディペデントな人生を求め、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖へ2010年に移住。現地で半自給自足の〝森の生活〟を営みながら、数ヶ月は世界中で〝移動生活〟を送る。エコ雑誌や登山雑誌などの連載、Instagram、著書、オウンドメディア〈4dsk.co〉をとおして、独自のライフスタイルシフト論を発信。大自然への冒険とアーティスト育成をライフワークとしながら、ベストセラー作家、会員制コミュニティ「Lifestyle Design Camp」学長、大学非常勤講師など複数の顔を持つ。最新刊に、クラウドファンディングで360万円を集めて話題となった『Lovely Green New Zealand 未来の国を旅するガイドブック』など。




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